22インチのフットボール

備忘録を兼ねて試合を振り返ります

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数的不利にもかかわらず、是が非でも必要な勝ち点3のために得点を奪うべく谷口彰悟が持ち場を離れた中での失点でした。

瀬古樹と山根視来で守っていた中央に攻め込まれ、最後はキム・ゴンヒのパスを受けた小柏剛に決められてしまいます。右膝を痛めていたチョン・ソンリョンも止められません。

この試合は後半にアクシデントが続出します。センターバックを務めたジェジエウ、車屋紳太郎が相次いで負傷。しかし、ベンチに山村和也はいませんでした。

加えて途中から左サイドバックを担当した橘田健人が退場処分を受けるとともに、前述のチョン・ソンリョンの負傷がありました。この時点で交代枠は残っていません。丹野研太を起用しようにもできなかったのです。

日本代表の遠征でドイツから帰国したばかりの谷口、山根のベンチスタートは致し方ないとはいえ、結果的に両者を投入せざるを得なくなります。

まず1-1の状況でPK献上のファウルを犯した佐々木旭に代えて、後半頭から山根を投入。谷口はジェジエウの負傷を受けての交代でした。これで5枚の交代カードのうち2枚を切ることとなります。

谷口投入時に小林悠をジョアン・シミッチに代えて送り込んで2トップに変え、縦への速さを重視した攻めではなく、札幌のマンツーマンに苦しみながらも通常のリズムでプレーし始めたことは奏功しました。

流れは大きく変わります。脇坂泰斗のクロスを小林が頭で合わせたシュートは菅野孝憲に阻まれるも、こぼれ球に登里享平と知念慶が詰めました。ゴールラインを割ったか微妙な状況にVARが介入した末、知念のゴールが認められて2-2に追い付きます。

さらに69分、マルシーニョのパスを受けた小林が一時は勝ち越しとなる得点を挙げました。

鮮やかな逆転劇でこのまま勢いに乗りたかったのですが、耐え切れずに崩れていきます。知念を遠野大弥に代えて、中盤を厚くしつつ運動量を確保したはずが、先に触れた守備陣のアクシデントが続いたのです。

結果、今シーズン4度目の4失点に終わります。3点取っても勝てませんでした。

横浜F・マリノスとの勝ち点差は8に開くも、リーグ優勝の可能性はまだゼロではありません。しかし、AFCチャンピオンズリーグ本大会へのストレートインのため、2位を死守することが現実的な目標になりました。

残り4試合は満身創痍の状態でも戦い抜かなければなりません。


ここ2試合とは一部メンバーを変えて臨んだ川崎ですが、またしても先制しながら追い付かれ、1-1のドローに終わりました。

前半の飲水タイムまでは、ジェジエウと谷口彰悟から縦に差し込むパスがしきりに入り、ミドルゾーンでは主導権を握れていました。ただ、アタッキングサードでのつなぎがうまくいかず、決定機は生まれません。逆に柏にはサイドからクロスを入れられ、マテウス・サヴィオには際どいミドルシュートを打たれます。

短いブレイクの後、ようやく相手ゴール付近まで攻め入るようになり、中央を崩して橘田健人のシュートが佐々木雅士を脅かしました。38分には宮城天と家長昭博の両ウイングがハーフスペースで絡み、小林悠がフィニッシュ。先発起用に応え、相手DFの体を張った守備に怯むことなくゴールに突き刺します。

先制してからは落ち着いてボールを動かし、リードを守る形で前半を終えます。ここまでは問題ありませんでした。

しかし、肝心の追加点が奪えません。後半は決定機の回数も少なく、マルシーニョ投入の直後には同点に追い付かれてしまいます。三丸拡からの機転の利いた浮き球を受けた細谷真大とのデュエルでジェジエウと谷口が倒れてしまい、こぼれ球をドウグラスに決められました。

同じシチュエーションだった名古屋グランパス戦の反省を生かして勝ち越したい場面ですが、その力はありませんでした。登里享平の負傷もあって、脇坂泰斗、遠野大弥、知念慶を同時に送り込むもそれほど活性化されません。

今シーズンの傾向として、ミッドウィークに試合が組み込まれた連戦になると、トータルでの安定したパフォーマンスはもちろん、攻撃での爆発力を継続して見せられなくなります。苦しくてもねじ伏せるだけのパワーがチームに不足しているのです。この試合も80分以降は柏に押し込まれる時間が続き、一層苦しくなりました。

それでもゴールが必要な終盤、ジェジエウを最前線に上げ、ベンチはパワープレーを求めました。後方からのロングボールを攻撃に組み込めるようになった川崎でも、慣れない強引な攻めはスムーズに実行できません。どうしても中盤でショートパスをつないでしまい、なりふり構わず放り込むことができずにいました。

アディショナルタイムに柏の選手交代で手間取り、さらに時間が追加されはしたものの、川崎が想定していたよりは短く、2点目が奪えないままタイムアップとなりました。

必勝を期した一戦を引き分けてしまい、難しい状況のまま中断期間に突入します。


失うものの多い夜でした。

山根視来はイエローカードをもらい次戦の出場停止が決定、脇坂泰斗は深刻と思われる負傷で担架に乗ってピッチを去り、何より確実に取りたかった勝ち点2を逃しました。

ターンオーバーを行わずに臨んだ一戦でしたが、名古屋の出足は鋭く、コンパクトで密集した5-3-2の守備網も強固。川崎はビルドアップで苦しみ、アタッキングサードへの進入は容易ではありません。

それゆえ最初の決定機は41分まで待たなければなりませんでした。家長昭博の右からのダイレクトクロスを知念慶が流し、ボールの落下地点めがけて走っていた橘田健人がフリーでシュートを放ちました。ボールはクロスバーの上へと飛んでいきます。

後半になると、前半は中谷進之介や森下龍矢に進路を阻まれたマルシーニョが単独突破で名古屋ゴールに迫りました。最後のループシュートは浮いてしまい、またも先制のチャンスを逃します。

徐々に流れをつかんだ川崎は61分、前方に出て来たジェジエウからのクロスを知念が競り、落ちたボールをマルシーニョがシュート、そのこぼれを橘田が今度は確実に決めました。知念が飛んだ際、ボールが腕に当たったように見えましたがVARによる取り消しはなく、ゴールが認められます。

得点により勢いづく流れにはならず、名古屋に押し込まれる展開になりました。そしてコーナーキックのクリアボールを稲垣祥にダイレクトで合わせられ、同点に追い付かれてしまいます。

飲水タイムの前に足をつった知念に代えて小林悠、さらにマルシーニョを下げて遠野大弥を入れるなど、失点前から攻撃のさらなる活性化を促しにベンチが動きます。しかし、脇坂に代わって入った宮城天がサイドで積極的な仕掛けを試みるほかは、劇的な変化がほとんど起こりません。当然、勝ち越し点には程遠いまま時間だけが過ぎます。

週末のサンフレッチェ広島戦でスタメンを引っ張った影響も少なからずあったでしょう。動ける選手を続々と投入する名古屋とは対照的に、終盤は川崎の選手達の体の重さがより強く感じられました。結局、1-1のままタイムアップとなります。

とりわけこの試合に関しては、ミッドウィークで厳しいアウェイゲームだとしても勝って終えたかった一戦でした。触れなければならないそもそもの話として、延期になった理由を考えると、このタイミングで行われるべきゲームだったのかという疑問は消えません。だからこそ、延期開催の最終決定には従いながらも、そのもやもやを払拭するような爽快なプレーを期待しただけに悔やまれる結果となりました。

首位の横浜F・マリノスとは残り試合が同じ6試合で勝ち点差が5に開きました。あきらめず、果敢に挑んできた三連覇の可能性が再び遠ざかりつつあります。


会心の勝利でした。2位につける好調な広島との負けられない一戦で4-0の勝利を収めたのです。先日の湘南ベルマーレ戦とは反対に、スタメンが違うとはいえ天皇杯を戦った広島の方が中2日の過密日程だったのもあり、1週間あいた川崎は頭も体もフレッシュな状態で戦えていました。

序盤こそ広島のハイプレスに苦しみ、マルシーニョを生かした攻めは住吉ジェラニレショーンに阻まれることがありましたが、次第にチーム全体でそれを解消していきます。

ホームチームの息を吹き返らせたのは、チョン・ソンリョンのファインセーブでした。野津田岳人のコーナーキックが流れて川村拓夢が放ったシュートを懸命に止めて、先制されるのを防ぎ、流れを引き寄せました。守護神はその後も精度の高いロングフィードで大きく貢献します。

時間の経過とともに攻撃時にジェジエウ、谷口彰悟がハーフウェイラインを超えられるようになり、主導権を握り出します。そして生まれたのが圧巻の先制弾でした。

指揮官の声に呼応するように攻め続け、ボールを失ってもセカンドボールを回収し、相手を押し下げたままゴールへと結び付けました。最後は佐々木旭の左足によるマイナスのクロスを家長昭博が合わせてフィニッシュ。近くにはマルシーニョと山根視来も走り込んでおり、こぼれ球への意識の高さも見られました。

佐々木旭は、登里享平や車屋紳太郎が務めていた左サイドバックのポジションに戻ることができ、先制のアシストだけでなくたびたび左足から正確なパスを繰り出してプレーのリズムを保ちました。

後半も川崎の勢いは衰えず、59分に脇坂泰斗の反転シュートが決まり、脇坂の切り返しに騙された住吉のファウルで得たPKは、家長ではなく知念慶が担当して3点目を奪いました。

リードが広がると広島の陣形も間延びし、川崎は自在にボールを動かして攻められるようになります。手を緩めずに攻撃を続け、78分にはマルシーニョのシュートが弾かれたこぼれを家長が豪快に決めました。

広島は知念のPKのタイミングでナッシム・ベン・カリファとピエロス・ソティリウを同時投入してきましたが、川崎は最後まで彼らに仕事をさせませんでした。

終盤はやや押し込まれる時間が続き、変化をつけたコーナーキックから野津田に強烈なミドルを打たれたものの、ポストに救われて失点は免れました。

直接対決に勝ち、2位に浮上した川崎。サガン鳥栖戦の戦いぶりが一時的なチーム状態の回復ではなかったことがわかるゲームでしたが、83分まで交代カードを切らなかったことが、この試合を含む過密な3連戦にどう影響するかが気がかりではあります。


湘南が2週間近く試合間隔があいていて、彼らのコンディションが十分であることはわかっていたはずです。それでも川崎は水曜日のサガン鳥栖戦と同じメンバーで戦うことを選択しました。頭の中にはこの試合が終われば、次の試合まで1週間あくのだから力を出し切れるという考えがあったのかもしれません。

果たして川崎は序盤から湘南の圧力に苦しめられます。後方からのビルドアップで思うように抜け出せず、ミドルゾーンに容易くボールを運ぶことができません。

そうした中でも湘南陣内に攻め入り、獲得したコーナーキックを生かして先制しました。20分、脇坂泰斗のキックを谷口彰悟がヘッド。最後は知念慶がコースを変えてゴールネットを揺さぶりました。

幸いにしてリードできたことで息を吹き返し、残り時間を乗り切る力が与えられました。

ハーフタイム明け、鬼木達監督は先に動きます。左サイドに張るだけでなく、中央に絞って果敢にプレスをかけていたマルシーニョに代えて宮城天、脇坂に代えて大島僚太を入れました。

フレッシュな選手を入れて活性化を図ったものの、劇的な変化は訪れず、逆にジェジエウのファウルでPKを献上してしまいます。これを町野修斗に決められ、同点に追い付かれました。

そこから飲水タイムまでの間、川崎の運動量が大きく落ちました。全体の動きが明らかに悪くなり、辛うじてプレーし、失点を免れている状態でした。

ブレイクを挟んで再び回復し、76分にはアンカーのジョアン・シミッチを下げて小林悠を投入。4-4-2にシステム変更します。暫定首位の座を守るため、勝ち点3を得るために勝負に出ました。

指揮官の意図を汲んで、川崎は得点を奪うために攻めます。しかし、5-3-2で守る湘南守備陣を崩し切るには至りません。時間はどんどん少なくなります。

一方、湘南の運動量は落ちません。攻撃のスイッチが入ると一気に前線に人数をかけて襲い掛かってきます。ゴール前で山根視来、谷口が懸命にブロックし、ポストにも救われ、90分を経過しました。

それでも90+3分、谷晃生からの展開で湘南に攻め込まれ、最後は途中出場の阿部浩之に逆転弾を許してしまいました。時間を考えると最低でも引き分けで終わらせたかったゲームを落とすこととなりました。

湘南にシーズンダブルを食らい、川崎は3位に転落。1週間後に始まる大事な3連戦を前に嫌な負け方をしました。


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