22インチのフットボール

備忘録を兼ねて試合を振り返ります

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ハーフタイム前後の失点という、前節の教訓がまったく生かされていないやられ方をしました。以降も失点を重ね、完封負けでシーズン最終戦を終えました。

優勝した鹿島アントラーズをも上回るJ1トップの破壊力がありながら、この日、川崎の放ったシュートはわずか4本。西川周作の待ち構える枠内に飛んだのは、ラザル・ロマニッチが89分に打った1本のみでした。

得点源の伊藤達哉が出場停止で不在だったとはいえ、あまりにも寂しい結果です。

人選には疑問が残りました。スタメンこそ伊藤の位置に家長昭博が入って、メンバーが揃っていましたが、ベンチには経験の少ない選手が多く座っていました。

この試合は断じて消化試合ではありません。直接対決で順位を変えられる一戦でした。それだけに意外だったのです。

また、わずかに1点ビハインドの後半頭での3枚代えも驚きでした。確かに浦和ペースでゲームは進んでいて、中盤をいとも簡単に攻略されてはいたました。それでも川崎でのラストマッチを戦うジェジエウが最後の壁となって立ちはだかっており、そこまでの変化を加える必要があったのでしょうか。

唯一、妥当と言えるのは、三浦颯太の投入です。戦列復帰した左サイドバックが45分しかプレーできなかった可能性を否定できないからです。

長谷部茂利監督による大胆な交代策はさしたる変化ももたらさず、交代が理想的だったのはむしろホームチームの方でした。入ったばかりの柴戸海を起点に、途中出場の3人が関与して決められた4点目は、それを象徴すしています。

そして、リードを広げつつ若手を投入する。マチェイ・スコルジャ監督率いる浦和は、最終戦にふさわしい振る舞いをしていました。

果たして守備陣を中心にオフの補強がうまくいけば、大幅に改善できるチームなのか。希望の持てない惨敗に不安は募るばかりです。


今シーズン限りでチームを離れる、または現役生活に別れを告げる選手を晴れやかな笑顔で送り出したいホーム最終戦でした。

しかし90分間で繰り広げられたのは、今年何度も見慣れたゲーム展開でした。

前半は比較的一進一退の攻防が続きます。早々に伊藤達哉が個人の力で先制。その後、広島が中野就斗のロングスローのセカンドボールを活かし、ジャーメイン良が同点弾を決めたかに思われましたが、VARチェックを経て取り消されます。

また、伊藤は相手ボックス内でボールに触れようとして、越道草太の足首を踏んで退場の可能性が出たものの、警告で済みました。

数的不利にならなかったのですから、せめて前半を1-0で逃げ切れればよかったのですが、追加時間にファーからクロスに頭から飛び込んだ川辺駿にゴールを決められてしまいます。

勝ち越したい川崎は、すでにイエローカードを受けてしまった伊藤を下げ、後半頭に家長昭博を投入。前半思うようにできなかったボール保持の強化を図ります。

家長がボールに関わることで保持の時間は長くなりました。ただ、最終ラインの3人を筆頭に広島の守備強度は非常に高く、ボックスに入ってのチャンスがつくれません。

逆に中村草太に逆転ゴールを許してしまって、川崎は苦しくなりました。加えてそこで佐々木旭が負傷。交代を余儀なくされます。

長谷部茂利監督は、攻撃面ではマルシーニョを下げて大関友翔を入れ、脇坂泰斗を左MFに据えるという梃入れを行いました。

スピードで振り切れない中、技術で上回ろうと試みるも、広島の守備網は破れません。

点差を埋める前に最後の交代機会でチョン・ソンリョンが山口瑠伊に代わってピッチに立ちますが、指揮官としてもこの流れでの交代は望んだ形ではなかったでしょう。

1-2のまま試合は終了。前の試合から3週間ありましたが、現状は急激には変わりません。




堅実にゲームをスタートさせ、残り15分で無理をして、先制後は再び堅実にクローズするはずでした。しかし、アディショナルタイムに痛恨の同点弾を食らって勝ち点3獲得の道が途絶えてしまいました。

シーズン終盤にしてチームとしての勝ちパターンがつくれない川崎は、上に上がれず苦しい立場にいます。

セレッソ大阪戦で後半を0に抑えた4人で最終ラインを形成。3列目には河原創と橘田健人を並べて、まずは失点をしないという最低限の目標をクリアするための人選で臨みました。

どちらかと言えば守備に重きを置いたためか、前半は川崎の攻撃に迫力がありません。橘田や脇坂泰斗がボックス外からミドルを放つも、スベンド・ブローダーセンに難なく阻まれます。

43分、右サイドに流れた河原がポケットから緩いクロスを上げ、エリソンがヘッド。この前半最大の決定機もブローダーセンに止められました。

スコアレスで折り返したものの、いい流れがつくれた川崎。その勢いを加速させて後半は攻勢に出ます。伊藤達哉が躍動し始めて、中盤は完全にホームチームが制圧。ただしフィニッシュの力が足りません。

66分、長谷部茂利監督はマルシーニョとエリソンに代えて、家長昭博とラザル・ロマニッチを投入。さらに岡山ゴールに攻め込もうとします。

それでもゴールに届かないため、指揮官はさらなる決断をします。橘田と脇坂を下げて、山本悠樹と大関友翔を入れました。さすがに脇坂を残して河原を下げることまではしませんでしたが、守備の安定を捨てて勝負に出ました。

結果として、この策は当たります。山本のシュートは松本昌也に当たってコースが変わり、ゴールネットを揺さぶったのです。

あとは逃げ切るだけでした。そこで伊藤に代えて田邉秀斗を同じポジションに入れます。左サイドの守りを固くする意図が見られます。

しかし、松本に同点ゴールを決められた際、彼についていたのは田邉でした。勝つために絶対に死守しなければならない場面です。

最後の交代策が裏目に出た川崎は、ジェジエウを前線に上げて勝ち越しを目指しますが、実らずにタイムアップ。勝ち点1を分け合う結果になりました。

次の試合まではまた3週間ほど開きますが、なかなか光が見えない現状では、立て直すのは難しいかもしれません。


この日、長谷部茂利監督は早め早めに動いて、攻めの姿勢を強めました。しかし、セレッソの堅い守りを破ることなく完封負けを喫します。

守備への意識は強かったはずです。J1トップの破壊力を帳消しにしてしまうような失点の多さを、選手たちが問題視していないとは思えません。

それでも最初の攻撃で決定機をつくったセレッソにそのまま押し込まれます。田中駿汰の大きなサイドチェンジを起点に、チアゴ・アンドラーデがダイレクトで中央に折り返すと、ラファエル・ハットンが確実にフィニッシュ。最終ラインを後ろ向きにさせられた川崎は、あっさりと先制を許しました。

川崎がアタッキングサードまで攻められないでいるうちに、セレッソに追加点を奪われます。田中の強烈な一撃が突き刺さりました。ここまでわずか7分です。

前半唯一と言っていいチャンスは、山本悠樹の相手GKと守備ラインの間を狙ったフリーキックでした。最後はマルシーニョがネットを揺らすもVARでオフサイドの判定となり、追撃は実りません。

点を取りたい川崎はハーフタイム明けの段階で2枚代えを行います。田邉秀斗に代えてフィリップ・ウレモヴィッチを入れて、佐々木旭を左サイドバックにし、さらに河原創を下げて大関友翔を送り込んで、攻撃を活性化させようとしました。

60分にはマルシーニョを下げて、家長昭博を投入。大畑歩夢のタイトなディフェンスに苦労していた伊藤達哉を左に回します。

一連の交代でサイドの深い位置やポケットこそ取れますが、肝心の中央で決定的なフィニッシュに至りません。そこは福井光輝を中心としたホームチームの守備に阻まれました。

惜しい場面はつくっています。ただ、ゴールまであと少しと言うほどの際どいチャンスはほとんどありません。

終盤はジェジエウやウレモヴィッチも上がって、得点を取りに圧力をかけるも、最後までゴールネットを揺らさずに終わりました。

序盤の2失点が大きく響いて敗れた川崎。最終ラインに負傷者が多いだけでなく、今回も不要なイエローカードをもらったウレモヴィッチの不安定さも気になります。

シーズン途中からの新加入選手がフィットする難しさを未だ抱えながら、残り3試合を戦います。


幸先のいいスタートを切りながら、失点を重ねて追い詰められる。今シーズンの川崎のパターンとも言える展開が、今節も繰り広げられました。

15分を前に3-0とリードしたことで、早くも勝利を確実にしたかに見えました。1点どまりでは今シーズンはどうなるか微妙ですが、この点差はさすがにセーフティリードのはずでした。

エリソンが強引に放ったシュートが決まり、4-0にスコアが変わると、あとはどう時間を進めるかという話に変わります。

そこで動いたのは清水ベンチでした。3バックから4バックに変更します。川崎と噛み合う形にしたことで、アウェイチームは戦いやすくなりました。

川崎としては相手の様子を見てじっくりプレーする方法もありましたが、特段大きな変化はさせずにいました。

前半にしては長い、6分のアディショナルタイムに古巣対決となった小塚和季に決められ、雲行きが怪しくなります。

後半開始直後にもあっさり失点し、2点差に詰め寄られます。時間はまだ充分ありました。

ムードのよくない中で、エリソンが不要なファウルで警告を受けてしまいます。長谷部茂利監督はたまらずエリソンに代えて小林悠を投入します。

その後、山口瑠伊が北川航也のPKを完璧に阻止し、逆に河原創の粘り強いプレスからの得点で5-2とします。

それでもホームチームに余裕があるとは言えず、清水ペースで試合が進みます。結果、北川にPK失敗のリベンジを許してしまいました。

最終ラインに負傷者が多いのが原因の一つではあるものの、守備の不安定さが川崎を中位近辺にとどめています。

今の川崎は打ち合い上等、という風ではなく、複数のゴールを奪えたとしても、失点を許しつつ辛くも逃げ切る試合が目につくチームです。

強者としてしたたかに勝ち切れない以上、上位に名を連ねることは難しいのが現実です。




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