22インチのフットボール

備忘録を兼ねて試合を振り返ります

カテゴリ: サッカー

会心の逆転劇が完成するまで、残り数分でした。しかしボックス内でアクシデントが起こり、川崎は逃げ切りに失敗します。4試合連続となるドローです。

大島僚太が先発起用となり、序盤から高い技術で圧倒する意図を感じさせた川崎。実際、大島、脇坂泰斗とつないで、小林悠がポストを叩くシュートで終わる場面もありました。

磐田がミドルプレスで来たため、川崎は最終ラインで余裕を持ってボールを保持。そこから攻撃の糸口を探しました。

それでも先制したのは磐田でした。決めたのは前回対戦でやられたジャーメイン良です。佐々木旭と高井幸大が寄せますが及びません。

直後にはレオ・ゴメスにパンチのあるミドルを打たれたものの、チョン・ソンリョンが安定した守りで防ぎます。前回、ホームでの30分で3失点という悪夢の二の舞は阻止しました。

川崎は惜しいチャンスをつくり、磐田ゴールに迫るも、佐々木のシュートは絞った松原后に阻まれました。

ハーフタイムが明けると鬼木達監督は大島を下げ、橘田健人を投入。中盤の機動力、守備力の向上を図ります。

すると橘田も絡んだ後、小林のパスを受けた遠野大弥が左足でフィニッシュ。後半早い段階で同点に追い付きました。

追い付けたことで川崎のカウンタープレスの迫力が増します。高い位置で奪ってすぐに攻撃に転じられるようになりました。

磐田は川島永嗣が負傷したため、ルーキーの杉本光希がGKを務めることとなり、川崎としてはそこを早めに突きたい流れです。

しかし、決定機がつくれないまま時間が流れます。その中で山田新をはじめ、ここ2試合不在だった家長昭博も含めて次々と交代選手がピッチに入り、磐田ゴールをこじ開けにかかりました。

振り出しに戻っていたゲームが動いたのは80分でした。山内日向汰のシュートの跳ね返りに橘田が反応。ダイレクトでミドルを放ちます。

昨シーズン後半に決まり続けた橘田のミドルシュートが、久々に火を吹きました。チームのムードは最高潮に達します。あとはしっかりリードを保つだけでした。

勝利まで残りわずかの90+2分、ジャーメインの侵入は佐々木がカバーして、チョン・ソンリョンに戻したところ、守護神がまさかの転倒。バランスを崩してキックが中途半端になり、転がるボールを山田大記に狙われ、決められます。

当然、川崎としてはせっかく得られたはずの勝ち点3を取るべく攻めました。ただ、若干の焦りがリズムを壊し、得点につながるような攻撃の形がつくれません。

結果、土壇場で勝ち点2を失いました。トータルの勝ち点で並ぶ相手だけに、きっちり勝っておきたいゲームでしたが、シーズンダブルを阻止することしかできませんでした。


タイトな日程ながら、幸いにもホームゲームが続いた川崎は、またしても1点のリードを守り切れずに引き分けました。

当初は広島のプレッシャーに苦しみ、後方でのボール回しでもたついてピンチを招きます。ドウグラス・ヴィエイラにシュートを打たれますが、橘田健人が体を張って難を逃れました。

やがて川崎は斜め前方に鋭いパスを繰り出すことを意識して、それが中盤で相手の守備を外すのに役立ちます。

また山田新が得意の力強いドリブルで運び、何度もボールを前へと進めました。

23分、両サイドバックが立て続けにクロスを供給する形で攻め入り、波状攻撃の後に瀬古樹のミドルが炸裂。東俊希に当たってコースが変わり、大迫敬介は懸命に触れたものの、こぼれ球に詰めたマルシーニョが蹴り込みます。今節は前半のうちに先制しました。

問題は2点目を取れるか否かでした。試合を通じてカウンターの機会もあり、ラストパスが正確ならば最後は決めるだけのシーンをつくれたはずですが、たびたびお膳立ての精度を欠きます。

後半は広島の選手がパスを受けに機敏に動くようになり、動くスピードも再び上がりました。それでもホームチームは粘り強く応対し、守っていました。

82分、大南拓磨を大島僚太とともに入れ、3バックに変更します。残り時間が限られた中で確実に逃げ切る算段でした。それだけに6分後の失点が悔やまれます。

エゼキエウのヒールでのリターンパスを受けた満田誠がミドルを放つと、体を投げ出したジェジエウに当たりコースが変わりました。

軌道の変化にチョン・ソンリョンも反応しきれません。結果的にディフレクションが両者それぞれに得点をもたらした格好です。

広島はベンチに控える外国籍選手を次々投入し、その迫力をもってして追い付きました。逆に川崎はゼ・ヒカルドとバフェティンビ・ゴミスに出番がありませんでした。

とはいえ、このまま勝ち点1を分け合うわけにはいかない川崎は、最後まで果敢に攻めました。サイドバックのごとく上がった大南のクロスに合わせた小林悠のシュートは、惜しくも枠を外れます。

アディショナルタイムにはジェジエウも前線に上がって、アウェイのアルビレックス新潟戦で見せた劇的ゴールの再現を狙うも、今回は成功せずにタイムアップを迎えました。

決して負けてはいないものの、連続した3試合で合計が勝ち点3どまり。一向に浮上する流れをつくれません。


ホームの川崎が圧倒的に攻めながら前半1点も取れずに終わり、そのことが大きく響いて1-1のドロー決着となりました。

開始から主導権を握った川崎は、相手のボックスに入る回数が多く、果敢にゴールを狙います。3連続で際どいシュートを放つ波状攻撃もありましたが、ソン・ボムグンの好守に阻まれました。

さらに3バックの脇をマルシーニョが抜けてチャンスをつくります。2節前のヴィッセル神戸戦が嘘のように前半だけで多くのシュートを記録しました。

反対に湘南には決定機をつくらせず、田中聡と鈴木雄斗の枠外シュート2本に抑えました。

あとは得点だけという状況でしたが、ハーフタイムが明けると湘南は4バックに変更します。マルシーニョに再三ウイングバックの背後を突かれたのを嫌ったものと思われます。

後方が安定し、ボール保持の時間も長くしたアウェイチームが徐々にリズムを取り戻しました。決定機もつくれるようになりますが、高井幸大とチョン・ソンリョンが防ぎます。

ピンチの後にはチャンスが来ます。佐々木旭のスローインを起点にファン・ウェルメスケルケン・際の強烈なシュートがクロスバーをヒット。そして62分に均衡が破れます。

山内日向汰のパスをボックスで受けた山田新が強さを見せました。舘幸希にタイトにつかれたものの、まったく怯まず突き進んでラストパスを供給。ファーサイドでフリーのマルシーニョが冷静に合わせてゲットします。

先制して畳み掛けたい川崎でしたが、後半になって攻撃の形のできていた湘南は崩れません。

78分、田中の豪快なミドルがチョン・ソンリョンの手を弾いて決まりました。試合は振り出しに戻ります。

鬼木達監督は直後に小林悠に加え、約1年ぶりの復帰となる大島僚太を投入。勝ち越しを狙います。

大島が入ったことで、まだピッチに残っている脇坂泰斗と2人でボールを巧みにコントロールできるようになり、川崎らしい軽快なパスワークが披露されます。

その流れで何度も湘南ゴールに迫るものの、決定機と呼べる場面は生まれずに時間が経過しました。

終盤はチョン・ソンリョンのロングキックを起点に、上がっていた高井がシュートを放ってコーナーキックを獲得。前節を彷彿させる展開になりますが、コーナーでも得点には至りません。

選手の離脱と復帰の入れ替わりが激しい中で、大島復帰という朗報が実る結果が欲しいゲームでした。しかし、ロッカールームで立て直した湘南を下すことはできませんでした。


連戦を考慮してか、脇坂泰斗とバフェティンビ・ゴミスが不在の一戦は、最後まで戦う姿勢を貫いて勝ち点1を獲得しました。

前節の反省を踏まえて、ゴールへの意識、縦方向への意識を強めた川崎。開始2分で遠野大弥がミドルを放ち、積極性を見せます。

このシュートが伏線となり、コーナーキックのセカンドボールに反応した遠野のシュートは、小島亨介を襲いました。小島が触り、クロスバーを叩きます。

また佐々木旭とマルシーニョの攻め上がりも効果的で、2人の絡みで17分のマルシーニョによる先制点につながりました。

この日の佐々木は非常に好調で、果敢な攻め上がりからクロスを供給し続けます。

川崎は守備時に4-4-2にして、遠野がファーストディフェンダーとなって追い回し、マルシーニョ、小林悠が呼応する形でプレッシャーをかけました。球際の激しさが改善され、新潟に簡単には攻めさせません。

ただ、肝心の追加点を取ることができません。川崎の選手が最後は小林を見て、狙ってプレーしているのが相手にも感じ取られてしまい、舞行龍ジェームズやトーマス・デンに阻まれます。

そのうち前半の終盤になると、新潟が保持する時間が長くなり、失点こそしなかったものの、嫌な流れでハーフタイムを迎えました。

後半立ち上がりにギアを入れ直して攻めるも得点を奪えずにいると、61分に同点に追い付かれます。ボックスの中での不完全なクリアが続き、藤原奏哉に決められました。

流れがホームチームに傾き、前半には少なかったライン間にパスを差し込まれる機会が増えます。必然的に危うい場面も増加します。

鬼木達監督は、山田新を皮切りに選手交代を進めました。パトリッキ・ヴェロンと同時に投入された宮城天は、リーグ戦での川崎復帰を果たしました。

以降は変わった選手を中心に攻め、新潟ゴールに迫ります。特に山田は馬力のあるドリブルで大きく貢献しました。しかし、効果的なフィニッシュが少ないままアディショナルタイムに突入します。

90+7分、舞行龍がドリブルで川崎陣内に侵入。これを止めきれずにいたことで、最終的に鈴木孝司のヒールショットを食らいます。これで試合は終わったかに思われました。

しかし、川崎はあきらめずに攻めます。ジェジエウが前線に上がり、獲得したコーナーキックではチョン・ソンリョンも上がりました。それらの攻撃は実らなかったものの、その後の自陣からのチョン・ソンリョンのフリーキックが起点となり、同点弾が生まれたのです。

ロングボールにジェジエウが競り勝ち、宮城が懸命に折り返すと山田が飛びながら左足をボールに合わせました。シュートはネットに突き刺さります。劇的な、意地を見せたゴールです。

辛うじてシーズン9敗目は回避しました。勝ち点で並ぶ新潟に順位でも上回られることもなく、5勝6分8敗でシーズン前半戦を終えました。




1点が遠い、より正確には遠すぎるゲームでした。前半は30分過ぎの山内日向汰のミドル1本しかなく、90分を通しても効果的な攻撃はほとんどできませんでした。

試合の入りこそ悪くなかった川崎でしたが、すぐに神戸に主導権を握られます。ただ、次々とシュートを打たれるものの、枠内シュートが少なく、枠をとらえてもチョン・ソンリョンの好セーブで得点を与えません。

飲水タイムの後、家長昭博がこの日初めて左サイドに出ていくと、ショートパスの連続でポストを叩く脇坂泰斗のフィニッシュにつなげました。

ここはその前にボールに絡んだ遠野大弥がオフサイドポジションにいたため、記録上シュートにはカウントされません。

ビルドアップではしばしばつかまり、チョン・ソンリョンのロングキックもバフェティンビ・ゴミスがマテウス・トゥーレルとの空中戦に勝てず、ボール保持の時間が長くなりません。

前半終了間際、酒井高徳のシュート性のボールを、流れの中で逆サイドに移ってジェジエウの背後から抜け出た武藤嘉紀に押し込まれ、先制を許しました。圧倒された中で遂に破られた格好です。

ハーフタイムが明けると、ゼ・ヒカルドが山内に代わって投入されます。脇坂をトップ下に配した4-2-3-1にはっきりと変更しました。

後半になり、脇坂がボールに触れる機会は増えました。それでもアタッキングサードでの攻撃が形にならないまま時間が経過します。

61分には山田新とマルシーニョを入れ、前線の活性化を図ります。しかし、帰陣の速い神戸の守備を前に、マルシーニョのスピードを生かす展開は訪れません。

それでも交代を進めたことで、次第にサイドではアタッキングサードまで侵入し始めます。肝心のシュートに結び付く攻撃は少なく、佐々木旭の鋭いパスをボックスで受けた山田も強引には振れず、角度のないところからの中途半端なラストパスに終わりました。

後半も川崎のシュートは2本にとどまり、神戸の方は本数を増やしながらも枠内にもっていく数が少なかったため、1-0でタイムアップとなりました。

アウェイとはいえ国立競技場開催で、川崎からも近く、比較的勝手を知った舞台ではありましたが、勝ち点獲得はなりませんでした。





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