4日前の横浜FC戦の前半のように、ボール保持で圧倒した試合ではありません。それでも終盤に発揮される得点力で見事に勝利を収めました。

前半はハーフタイム付近になるまで絶好機がつくれず、山本悠樹の右からのコーナーキックに山田新が合わせたのが最初の大きなチャンスでした。ここは福井光輝に阻まれます。

その後も67分にエリソンと代わるまで、山田はセレッソゴールに迫ります。しかし、残念ながら得点には至りません。

川崎はそれ以外では、後半立ち上がりに佐々木旭のクロスに脇坂泰斗が頭で合わせる場面がありますが、ここも福井に防がれました。

一方、セレッソには川崎の右サイドを髙橋仁胡とルーカス・フェルナンデスに再三突かれるものの、決定機にはつながせません。安定感を取り戻した山口瑠伊の好判断もありました。

両者の選手交代が都度行われ、互いに攻め合いながらもスコアが動かないまま時間だけが経過していきます。

スコアレスの可能性も否定できなくなった85分、ついに均衡が破れます。途中出場の橘田健人がボールを奪ったのを起点にして、大関友翔のパスを瀬川祐輔がつなぎ、最後はエリソンが軽くボールに触れて、福井の股の間を抜きました。

高い位置でのボール奪取は、この試合だけでなく前の試合でもしばしば見られており、チームとして積極的な守備ができている印象です。

先制点の3分後、今度は佐々木のスローインを丸山祐市がラフに蹴ると、エリソンがボールを懸命に追いかけて頭に当てます。飛び出した福井より早く触り、ボールはゴールへと吸い込まれます。

勝利を決定づける追加点が生まれ、残りは守るのみとなった川崎。DFを削って前に人数をかけてきたセレッソ相手に、自陣での不用意なファウルもなくクリーンシートで締めくくりました。

連勝を飾って6位に浮上した川崎。次は今夏のクラブワールドカップに出場する浦和レッズを迎えての一戦です。