1点ビハインドの68分、鬼木達監督は4人同時交代を決行。中盤センターを当初からプレーする脇坂泰斗、山本悠樹に任せ、新たにサイドに遠野大弥、山内日向汰、前線に家長昭博、小林悠を配します。

この交代策が実って、勝ち点1を獲得しました。

立ち上がりは休養十分なガンバペースで進みます。デザインされたコーナーキックで宇佐美貴史がシュートを放ち、7分にはウェルトンがゴールを決めました。

スケジュール的に厳しい川崎は、機敏な相手に苦しめられますが、ホームチームとして徐々に攻撃の形をつくりだします。

ただ、ガンバは福岡将太、中谷進之介を中心とした真ん中の守備が固く、前半の川崎は決定機をつくれません。

メンバーを代えずに臨んだ後半。脇坂と山本による変化をつけたフリーキックで、ようやく最初の決定機をつくります。

山本の上げたボールをエリソンが落とし、山田新がそれに突っ込みます。至近距離に詰めていた一森純に止められはしたものの、可能性を感じる攻めでした。

この流れを加速させるべく投入されたのが、前述の4人です。

81分、この試合で多用していた後方からのロングボールが得点に結び付きました。丸山祐市の蹴ったボールを家長が落とし、左に流れた遠野がポケットから折り返すと、小林が福岡に競り勝って頭で叩き込みました。

感情を爆発させるゴールセレブレーションをすることなく、背番号11はボールを抱えてセンターサークルに向かいます。

鬼木監督が今シーズンでの退任を発表した直後のゲームだけに、同点で終わらせずに勝ちたい試合でした。攻撃に特化した川崎は、引き続き攻めます。

林大地らの3枚代えを行ったガンバ相手に怯まず戦ったものの、6分あったアディショナルタイムでも肝心の決勝点は生まれないまま、タイムアップとなりました。

先日のルヴァンカップ敗退のショックも、勝って払拭したいところでしたが、ともあれ黒星だけは回避しました。