早々に先制点を献上したものの、立ち上がりから状態のよかった川崎が鮮やかな逆転勝ちを収めた90分でした。

川崎は三浦颯太と脇坂泰斗によるデザインされたフリーキックで相手を脅かすなど、出足は上々でした。

それだけにロングボールを主体とした町田に、13分で試合を動かされたのは誤算でした。中島裕希の力強い一撃によるゴールです。

しかし、失点で簡単に怯まないのが、今の川崎です。28分に自陣右サイドのスローインを起点に山本悠樹が展開。マルシーニョのアシストを受けて、上がってきた三浦がゴールに突き刺しました。

その10分後には谷晃生のミスキックを脇坂が逃さず山田新につなぐと、山田は冷静なループショットを決めてみせます。ボールは望月ヘンリー海輝の頭上を超えてゴールに吸い込まれました。

後半、町田が頭から前線2枚を変えてきた矢先にエリソンがPKを獲得。これを自ら沈めてリードを広げます。

スコアの上で優位に立った川崎は、相手コーナーキックからカウンターを発動させて、怒涛の攻撃を見せます。この得点に対する貪欲さはタイムアップまで切れません。

とどめは三浦の折り返しにマルシーニョが合わせて1-4。勝利を決定付けました。

代わって入った遠野大弥、家長昭博、そして小林悠もチームの流れに沿ったプレーで、5点目を狙いにいきます。河原創のクロスは惜しくも遠野に合いませんでしたが、川崎は執拗に町田ゴールに向かっていきました。

高井幸大が逆転直後に負傷交代したのが非常に気がかりではありますが、チームとして充実した状態にあるのは間違いありません。

今年取れる唯一のタイトル、ルヴァンカップ制覇に向けても弾みとなる連勝です。