公式戦2連勝で迎えたアウェイゲームは、相手の術中にはまって完封負けを喫しました。

立ち上がり3分に家長昭博の枠内シュートが放たれ、しばらくは川崎のペースで攻撃ができました。ここで1点を奪えずにいると、主導権が名古屋に移ります。

オフサイド判定で取り消された永井謙佑のゴールを皮切りに、今度は名古屋のターンに変わります。守備においては前からマンツーマン気味につくため、川崎はビルドアップに苦労しました。

飲水タイムをはさむと、川崎はビルドアップ時にボールを受けられるように中盤の動きを修正。しかし、打開策を見出しつつある中で、名古屋に先制されます。

副審の上げた旗が視野に入ったか、橘田健人が間合いを詰めずにいると、永井がボックス外で右足を振りました。ボールはチョン・ソンリョンの頭上を越えてネットに刺さりました。

流れの悪いところに前半アディショナルタイムには大島僚太が負傷交代を余儀なくされ、ファン・ウェルメスケルケン・際が送り込まれます。

1点ビハインドの後半、家長を軸に再び攻め立てた川崎。果敢にボックスの外からミドルを打ちますが、枠をとらえきれません。

そこで鬼木達監督は選手を代えます。脇坂泰斗とエリソンを入れ、4-4-2に変更。トップの数を増やして、中央の厚い名古屋を攻略しようとしました。

ところが、直後の67分、徳元悠平のスローインを高井幸大がかぶって弾き返せずにいると、流れたボールを永井がダイレクトで折り返し、それを受けた和泉竜司に冷静に決められました。

変化を加えた直後だっただけに、川崎にとってはダメージの大きな失点となりました。

その後は両サイドからのクロスを多用しつつ、ターゲットの増えた前線に合わせる形を増やしますが、ミッチェル・ランゲラックの安定した守りもあり、得点には結び付きません。

瀬川祐輔と小林悠を入れ、さらなる活性化を図っていた中で、今度はファン・ウェルメスケルケンが立て続けの警告により退場となりました。

2回目のファウルは、持ち場を離れて追ってのファウルでした。2節前、北海道コンサドーレ札幌戦で同じような形から最終的に失点を許したため、確実につぶしたかったのでしょう。それが仇となりました。

数的不利になった川崎ですが、得点を奪いに行く姿勢を見せ続けます。トータルで名古屋を上回る15本のシュートを放つも、一度もネットを揺らせませんでした。

健闘虚しく破れた川崎は、暫定ながら15位に転落。消化試合数が同じ18位のジュビロ磐田との勝ち点差はわずかに5です。