激しい雨に見舞われると、次第にピッチ上に水がたまり始め、ファン・ウェルメスケルケン・際のクロスは失速。西川周作に難なく押さえられました。

また三浦颯太がドリブルを敢行するも、ボールは転がらずに自身はスリップ。相手に奪われます。

この厳しい状況で、渡邊凌磨に許した1点を追う川崎が、どう盛り返すかが問われるゲームでした。しかしハーフタイム中に後半開始時間の延期の発表後、最終的に中止となりました。

川崎は来月からAFCチャンピオンズリーグエリートを控えており、日程的にも険しい残り45分になることは間違いありません。

それだけに二度の決定機をどちらか得点につなげて、前向きなスコアで終わらせておきたかった前半でした。

一つはクイックリスタートでマルシーニョが抜け出した場面。ここはシュートを西川に止められます。

もう一つは、ピッチコンディションを念頭に置いてのファン・ウェルメスケルケンの浮き球を、家長昭博がそらし、山田新が合わせたシーン。この時はボールがポストを叩きました。

直後に家長が反応しますが、オフサイドポジションにいたため、ネットを揺らしてもゴールは認められません。

これから先につながる好材料としては、フィジカル勝負で劣勢だったこの日のチームの中で、山田が持ち前の当たり負けしない強さを見せた点です。

マリウス・ホイブラーテンにも怯まず突き進んだプレーは、チームに前進する力を与えます。

もう一点挙げるとすれば、大島僚太のボックス内への走り込みが目立った点です。

途中、コンディションが心配される時間もありましたが、大島は技術の高さを披露するのみならず、ゴールへの積極性も光りました。

スコアは1-0で浦和のリードながら、いい流れを保って次戦の北海道遠征に臨める45分でした。