大敗の直後の試合だけに、いかに立て直せるかが問われる一戦でした。先制するまでには復調の兆しが見られたものの、小さなミスが積み重なってリズムを崩し、3失点を喫しました。

前節、失点に少なからず絡んでしまった選手の多くがベンチスタートとなります。一方、ミッドウィークはメンバー外のバフェティンビ・ゴミスがスタメンで出場しました。

最初こそガンバの的確な寄せに苦しみ、ビルドアップも危うかった川崎ですが、15分過ぎに立ち位置の改善と球離れのスピードアップができるようになり、リズムをつかみます。

この頃から家長昭博が右サイドにとどまらず、いつものようにピッチ上を幅広く動きます。

マルシーニョが倒されて得たフリーキックをきっかけに、ゴミスとマルシーニョが枠内シュートを放ちます。いずれも一森純に阻まれますが、川崎の攻撃は一層加速しました。

ガンバを押し込んでの26分、ボックス内で遠野大弥のヒールパスを受けた家長が、さらにヒールパスを出すと見せかけて前方に浮き球を供給。右サイドバックの瀬川祐輔が合わせて試合を動かします。瀬川は起用に応えました。

喜びもつかの間、2分後には遠い位置からの宇佐美貴史のフリーキックを中谷進之介が合わせ、同点にされました。ガンバはこの試合、最初のシュートで得点しました。

川崎が圧倒しておきながらリードを保てず、ハーフタイムまでは一進一退の攻防が続きます。ボールキープに長けたゴミスを拠り所にしつつ攻めますが、勝ち越しゴールは奪えません。

途中、守備時にジェジエウの腕が当たった瀬川が、脳震盪の疑いでファン・ウェルメスケルケン・際と交代しました。

後半は川崎が先に動きます。ややガンバに主導権を譲りつつあるところで瀬古樹を入れた後、マルシーニョが足をつらせたのを契機にエリソンと山田新を投入。前線に迫力を加えます。

しかし、相手のカウンターを佐々木旭がブロックしたものの、直後の宇佐美のコーナーキックで福岡将太をフリーにして逆転を許してしまいました。

追い掛ける立場になった鬼木達監督は、残るフィールドプレーヤー2人、高井幸大とゼ・ヒカルドを入れ、家長を左ウイングに固定するなどポジションの大幅修正を施します。

手を入れた中でゼ・ヒカルドから脇坂泰斗へのパスを出足のいいダワンにカットされると、そのままショートカウンターを食らい、最後は倉田秋に決められました。ダワンも倉田も途中出場の選手です。

焦る川崎は、効果的な攻めができにくくなり、つないで打ったゼ・ヒカルドのミドルは一森に難なくキャッチされました。

残り少なくなると高井を前に上げ、パワープレー気味に攻めるも、ガンバゴールを脅かすには至りません。

痛恨の連敗で、暫定首位のFC町田ゼルビアとの勝ち点差は16に開きました。次はホームに戻って、昨季の天皇杯決勝を戦った柏レイソルとの対戦です。