前節に続き上位相手の戦いでしたが、耐え切れずに70分に失点を喫して敗れました。

負傷者続出の上、高井幸大が当面不在の最終ラインは、瀬川祐輔、大南拓磨、佐々木旭、橘田健人の4人で構成されました。本職ではない選手が多く名を連ねます。

前半は、戦い方が整理されている印象のセレッソが、ボールをスムーズに動かして攻めました。登里享平は偽サイドバックとして振る舞い、ビルドアップの出口を増やします。

それでもチョン・ソンリョンを中心に体を張り、最後のところで相手の攻撃を防ぎます。

川崎も徐々にセレッソのプレーに慣れて、ボールを握れるようになります。ただ、4-5-1で構えるホームチームの守備に手を焼き、なかなかライン間を攻略できません。よってゴールまで効果的に攻め込めない時間が長くなります。

苦労する中でエリソンの多少強引なまでの積極性がチームに伝播して、大南の強いミドルがキム・ジンヒョンを襲う場面もありました。

結局スコアは動かずにハーフタイムを迎えます。

後半の立ち上がりは瀬川がカピシャーバとの1対1を制するようになり、その流れで右から攻める形が増えます。決定機まではいかないものの、可能性を感じる時間帯でした。

反対のサイドは、早い段階でマルシーニョがイエローをもらい、まもなく遠野大弥と交代します。マルシーニョがスピードに乗って躍動するシーンがなかったこともあるでしょうし、再び数的不利に陥るのを避ける意味もあったでしょう。

その後、佐々木が負傷して座り込んでそれほど経たないうちに、レオ・セアラに先制弾を食らいます。瀬川がついていましたが、カピシャーバに見事なクロスを上げられました。

鬼木達監督はすぐさま3枚代えを決行。ゼ・ヒカルド、小林悠、山田新が入ります。

さらに最後の交代で脇坂泰斗を下げてパトリッキ・ヴェロンを投入。残り10分のところで手はすべて打ちました。

交代選手が絡んでセレッソゴールに攻めるも、最後の一手の迫力を欠きました。セレッソがDFを増やしたおかげで、ミドルゾーンで保持しやすくなり、かえって相手ゴールが近付きましたが、キム・ジンヒョンを脅かし切れません。

健闘虚しく、川崎は敗戦。最後のコーナーキックにはチョン・ソンリョンも上がるものの、同点弾は生まれませんでした。

他会場の結果も影響しましたが、川崎はセレッソの首位浮上をアシストしてしまいました。佐々木が次節以降出られるかどうかも気になりますし、まだまだ苦悩の日々は続くかもしれません。