中断明け最初のゲームとなった多摩川クラシコ。川崎は2点目を取るのに苦労したものの、クリーンシートで今シーズンのホーム初勝利を収めました。

この日はマルシーニョが出場停止でしたが、川崎にとって大きかったのはセンターラインの安定です。ジェジエウがフル出場できるコンディションになり、エリソンも負傷から復帰。まだ十分とは言えないもののメンバーが揃いつつあることが、結果に結び付きました。

ホームチームは開始から積極性を見せていました。前節、鹿島アントラーズ戦では少なかったミドルレンジからのシュートも果敢に放ち、東京ゴールに迫ります。

前半は長短のカウンターを繰り出してやり切る場面もある中で、34分には三浦颯太が長友佑都と対峙しながら入れたクロスを木本恭生が触りポストを叩くと、こぼれ球に脇坂泰斗が反応して先制します。

エンドの変わった後半は追いかける東京が前に出てきますが、川崎もギアを上げて応戦しました。敵陣でのボール回収も目立ち、早々にリードを広げにかかります。それでも波多野豪の好セーブに阻まれるなどして追加点が奪えません。

粘り強く攻めていたところ、東京の最終ラインの背後を狙った遠野大弥のワンタッチパスにエリソンが抜け出すと、飛び出した波多野がファウルを犯して退場になります。

数的有利となり、82分に山内日向汰と山田新が入って、その2人で価値ある追加点を奪います。山内はボックス内で木本を翻弄し、アシストを記録しました。

これで冷静になる一方の川崎と逆に焦りの色が見える東京という対照的な構図になり、川崎は手を緩めずにボールを動かします。

アディショナルタイムには、サイドバックではなく中盤の底を任されていた橘田健人のシュートが久々に炸裂。勝利を確実なものにする3点目を挙げました。

次は水曜日にアジア4強の横浜F・マリノス、その後は目下首位を走るFC町田ゼルビアが待つ日程になっており、この快勝を生かせるかどうかが問われます。