有観客で行われるゲームではありますが、プライオリティを考えると山東泰山とのAFCチャンピオンズリーグが勝る中、スタメン総入れ替えで臨んで勝利を収めました。

中国で好守連発のチョン・ソンリョンをはじめ、新キャプテンの脇坂泰斗、家長昭博らをベンチ外とし、3日後の再戦に万全の準備を整えた上での勝利は格別です。

前半は半ばまで個々の選手が持ち味を発揮しながら持ち堪えたものの、徐々に神戸に押し込まれる展開となりました。

大迫勇也が左右に流れるシーンが多く、両サイドバックの背後を突かれることが増えていきます。ただ、幸いにも得点を許さずにハーフタイムを迎えました。

後半頭から山東戦ではベンチ外だった三浦颯太を入れて改善を図ると、早々に得たセットプレーから先制します。

瀬古樹が蹴った鋭いボールを前川黛也が弾き、こぼれ球を山口蛍がクリアしたものの、そのすぐ前に立ちはだかったファン・ウェルメスケルケン・際に当たり、ゴールへと吸い込まれていきました。

ゲームが動いたことでリーグ王者の反撃が始まるかに思われましたが、勢いを増したのは先制した川崎の方でした。動きがよくなり、前向きなプレーが目立ちます。

その後、鬼木達監督はマルシーニョや橘田健人といったレギュラークラスを送り込みます。得点に関しては、瀬古のフリーキックがクロスバーを叩くなど追加点は奪えないものの、終盤のバフェティンビ・ゴミスの両ゴール付近での奮闘もあって逃げ切りに成功します。

川崎はすでに緊張感の高い公式戦を戦っていたという仕上がり具合におけるアドバンテージもあり、神戸を下してカップを掲げることができました。