120分戦ってもスコアはまったく動きませんでした。しかし、カップファイナルならではの緊張感の高さを保った一戦でした。
川崎にとっては我慢を強いられるゲームでした。特に前半は柏に押し込まれ、川崎はハーフタイム前の瀬古樹のミドル1本しかシュートを打てずに終わります。
チョン・ソンリョンのゴールキックをはじめ、ロングボールの多くを柏にキープされました。
またビルドアップ時も細谷真大と山田康太が、両センターバックに強くプレッシャーをかけてくるため前進が難しく、中盤から前の選手が効果的にボールに触れる機会が増えません。
押し込まれるならば跳ね返す攻撃を仕掛けたいのですが、単独でもカウンターを完結させられるマルシーニョはベンチにもいませんでした。
ただ、公式戦で完封勝ちを続けるチームは、継続して育まれた自信を持って守ります。
後半になると、橘田健人を筆頭に個人の打開で柏陣内に入っていきました。再開早々には幸先よくゴール前でフリーキックを得ますが、脇坂泰斗のシュートは枠を外れます。
枠内シュートは途中投入の遠野大弥によるものが初めてでした。川崎はたびたびポケット近辺まで進みますが、肝心のフィニッシュまで持ち込めません。
逆に柏には再三センターバックの背後を突かれ、ピンチを招きます。マテウス・サヴィオと細谷による攻めは脅威でした。ただ、シュートやその手前のボールコントロールが完璧ではないために事なきを得ます。
後半と同じエンドで再開した延長前半には最大の危機を迎えるも、細谷のシュートはチョン・ソンリョンが体を張って防ぎました。
この延長前半は家長昭博を中盤に下げて、遠野を右ウイングにしますが、大きな変化を生むことがなく得点も奪えません。
同後半にはそれを元に戻し、最後の交代として小林悠に代わってバフェティンビ・ゴミスがトップに入ります。
ラスト15分は山根視来のクロスからチャンスをつくり、ゴミスがそれに合わせます。枠をとらえたヘッドは松本健太に阻まれました。こぼれ球には家長が詰めるも実りません。
延長でも決着がつかないため、どちらに転んでもおかしくないPK戦で優勝チームを決めることとなります。先攻は川崎です。
2人目の瀬川祐輔のPKが止められましたが、やり直しとなり成功するなど、一喜一憂の激しいPK戦となります。
柏の4人目、仙頭啓矢のキックが枠を叩き、5人目のゴミスが決めれば優勝となるはずが松本に止められ、続く登里享平も止められますが、直後の片山瑛一もボールがバーを叩きました。
このままもつれにもつれ、10人目はチョン・ソンリョンが担当。厳しいコースに蹴り込みます。柏は同様に松本がキッカーを務めました。
チョン・ソンリョンはまだ一度もPKを止めていませんでしたが、このシュートは完璧にストップ。長い戦いに終止符を打ちました。
前回の優勝はコロナ禍の特別なレギュレーションで、参加チームも限定された上に準決勝からの参加でした。今回はシーズンを通して勝ち抜いての制覇です。
この大会を取れなければ、2シーズン連続の無冠となり、来秋からのAFCチャンピオンズリーグエリートへの出場も叶いません。
鬼木達監督が就任後、2021年シーズンまでは常に何かしらのタイトルを取っていただけに、空白期間を続けるわけにはいきませんでした。
こうした強烈なプレッシャーから解放された選手達の中には涙する者もいました。今季からのキャプテン、橘田健人もその一人です。この日も持ち前の激しさで相手ボールを狩るべく走り回りました。
公式戦はあと1試合、アウェイの蔚山現代戦が残っていますが、すでにAFCチャンピオンズリーグのベスト16入りは決めていますので、負傷者、退場者の続出した厳しいシーズンをいい形で締めくくれたと言っていいでしょう。
川崎にとっては我慢を強いられるゲームでした。特に前半は柏に押し込まれ、川崎はハーフタイム前の瀬古樹のミドル1本しかシュートを打てずに終わります。
チョン・ソンリョンのゴールキックをはじめ、ロングボールの多くを柏にキープされました。
またビルドアップ時も細谷真大と山田康太が、両センターバックに強くプレッシャーをかけてくるため前進が難しく、中盤から前の選手が効果的にボールに触れる機会が増えません。
押し込まれるならば跳ね返す攻撃を仕掛けたいのですが、単独でもカウンターを完結させられるマルシーニョはベンチにもいませんでした。
ただ、公式戦で完封勝ちを続けるチームは、継続して育まれた自信を持って守ります。
後半になると、橘田健人を筆頭に個人の打開で柏陣内に入っていきました。再開早々には幸先よくゴール前でフリーキックを得ますが、脇坂泰斗のシュートは枠を外れます。
枠内シュートは途中投入の遠野大弥によるものが初めてでした。川崎はたびたびポケット近辺まで進みますが、肝心のフィニッシュまで持ち込めません。
逆に柏には再三センターバックの背後を突かれ、ピンチを招きます。マテウス・サヴィオと細谷による攻めは脅威でした。ただ、シュートやその手前のボールコントロールが完璧ではないために事なきを得ます。
後半と同じエンドで再開した延長前半には最大の危機を迎えるも、細谷のシュートはチョン・ソンリョンが体を張って防ぎました。
この延長前半は家長昭博を中盤に下げて、遠野を右ウイングにしますが、大きな変化を生むことがなく得点も奪えません。
同後半にはそれを元に戻し、最後の交代として小林悠に代わってバフェティンビ・ゴミスがトップに入ります。
ラスト15分は山根視来のクロスからチャンスをつくり、ゴミスがそれに合わせます。枠をとらえたヘッドは松本健太に阻まれました。こぼれ球には家長が詰めるも実りません。
延長でも決着がつかないため、どちらに転んでもおかしくないPK戦で優勝チームを決めることとなります。先攻は川崎です。
2人目の瀬川祐輔のPKが止められましたが、やり直しとなり成功するなど、一喜一憂の激しいPK戦となります。
柏の4人目、仙頭啓矢のキックが枠を叩き、5人目のゴミスが決めれば優勝となるはずが松本に止められ、続く登里享平も止められますが、直後の片山瑛一もボールがバーを叩きました。
このままもつれにもつれ、10人目はチョン・ソンリョンが担当。厳しいコースに蹴り込みます。柏は同様に松本がキッカーを務めました。
チョン・ソンリョンはまだ一度もPKを止めていませんでしたが、このシュートは完璧にストップ。長い戦いに終止符を打ちました。
前回の優勝はコロナ禍の特別なレギュレーションで、参加チームも限定された上に準決勝からの参加でした。今回はシーズンを通して勝ち抜いての制覇です。
この大会を取れなければ、2シーズン連続の無冠となり、来秋からのAFCチャンピオンズリーグエリートへの出場も叶いません。
鬼木達監督が就任後、2021年シーズンまでは常に何かしらのタイトルを取っていただけに、空白期間を続けるわけにはいきませんでした。
こうした強烈なプレッシャーから解放された選手達の中には涙する者もいました。今季からのキャプテン、橘田健人もその一人です。この日も持ち前の激しさで相手ボールを狩るべく走り回りました。
公式戦はあと1試合、アウェイの蔚山現代戦が残っていますが、すでにAFCチャンピオンズリーグのベスト16入りは決めていますので、負傷者、退場者の続出した厳しいシーズンをいい形で締めくくれたと言っていいでしょう。