5日前にAFCチャンピオンズリーグのグループステージ突破を決め、一仕事終えた後であり、今週末には天皇杯決勝が控えているため、スタメンの大幅入れ替えが行われました。

加えてジョアン・シミッチ、レアンドロ・ダミアン、マルシーニョはベンチにもいません。

最初の30分は互いに失点を防ぎたい意識が強く、膠着した状態が続いて、ピンチには至らないものの川崎には珍しいミスも目立ちました。

それでも右から左に立ち位置を変えた宮代大聖がゴールに迫るシーンをきっかけに、相手ボックス内まで攻め込む機会を増やしました。ただ、小林悠のシュートも枠を外れるなど、得点には至らずにスコアレスで折り返します。

後半開始早々は鳥栖に深い位置まで侵入されますが、失点することなく乗り切りました。

流れが決してよくない中で、鬼木達監督は早めに動きます。まず瀬古樹と山田新、その後は家長昭博を投入。ピッチの中で全体のバランスを見ながら気の利いたポジション取りをできる選手が増えました。

それでも最後の最後で迫力を欠き、ゴールを奪えないまま時間だけが過ぎていきます。

81分に最後の交代を行い、大南拓磨とバフェティンビ・ゴミスが入って、ジェジエウと脇坂泰斗が下がったため4-4-2にシステムを変更しました。

前線中央の枚数を増やして再び押し込みだすと、ボックス手前でフリーキックを得ます。瀬古のキックは枠をとらえたものの朴一圭に阻まれます。

しかし、直後のコーナーキックで瀬古のニアを狙った鋭いボールを日野翔太がオウンゴール。川崎が待望の先制点を取りました。

アディショナルタイムには鳥栖陣内で時間を進めつつ、家長のアウトサイドでのラストパスにゴミスが合わせて追加点を狙います。ここは近くに立った朴に止められて加入後初ゴールとはなりませんでした。

それでも87分の1点を守り、公式戦3試合連続でチームは完封勝利を収めます。リーグ戦は全34試合を戦って14勝8分12敗。順位は一つ上がって8位でのフィニッシュとなりました。

この日は開始してすぐに登里享平が長沼洋一との接触で肩を痛めた際には緊張が走りました。しかし、プレー続行が不可能になるほど深刻な負傷者を出すことなく、ゲームを終えることができました。