AFCチャンピオンズリーグを終えて初のホームゲームは、2-0の完封勝ちに終わりました。

多少、前線からハイプレスを行ってくるものの、基本的には4-4-2のブロックで構える福岡に対し、川崎は最終ラインの背後を狙うところからスタート。次第に谷口彰悟からの縦に差し込むパスを起点に攻めだし、山根視来、脇坂泰斗、家長昭博が右サイドで絡みながらの攻撃が中心となります。

やがて中央へとシフトしますが、ペナルティボックス近辺までボールを運べるものの、そこからフィニッシュに至らない時間が続きました。主導権を握っているようで、最後のところでは福岡に余裕を与えて守られていました。

ファーストシュートは家長がフアンマ・デルガドを相手にボールをキープして得たフリーキックから生まれます。32分に脇坂のキックを谷口が頭で合わせました。

その後も佐々木旭がレアンドロ・ダミアンのパスを受けてシュートを放つなど、徐々にフィニッシュへの形ができていきました。

ただ、ボールを比較的容易に動かせているためか、カウンター対応は甘く、相手に簡単に中盤を経由されてゴール前までボールを運ばれてしまいます。幸い、チョン・ソンリョンのパスがジョルディ・クルークスに渡ってしまった場面以外は、守備陣の奮闘もあって決定機にはならず、スコアは動きません

後半、川崎は家長のスローインを起点に先制します。レアンドロ・ダミアン、山根が絡み、最後は中央で構えていた遠野大弥がフィニッシュ。均衡を破りました。

川崎はこれまで大事なゲームでスローインを起点に失点を喫するという苦い思い出があるだけに、逆にゴールを奪えたのは喜ばしいことでした。

先制から4分後、今度は脇坂の完璧なコーナーキックを車屋紳太郎が合わせて2点目。この場面で谷口が前寛之と接触しますが、ファウルにはならず得点が認められました。

得点をとれたこともあって川崎の守備は時間とともに安定し、クルークスのコーナーキックからつながれた奈良竜樹のヘッドもチョン・ソンリョンが防ぎます。

鬼木達監督は連戦のスタートながら、80分までスタメンを引っ張り、そこから選手交代を開始しました。終盤は橘田健人とジョアン・シミッチで中盤を強固にして危なげなく逃げ切りました。

清水エスパルス戦のように時間とともに運動量が落ちて失速することもなく、川崎は盤石の勝利を収めて続くアウェイ2連戦に臨みます。