川崎が大きく崩れることはありませんでしたが、逆に最後まで相手を崩し切ることもできず、ジョホールの選手、サポーターに手応えを感じさせるスコアレスで長い前半を終えた格好となりました。

直近の広州FC戦に先発したフィールドプレーヤーのうち、前半だけで退いた知念慶は引き続きスタメンで、ほかの9人は初戦の蔚山現代戦の先発メンバーが戻りました。

ただし、システムは橘田健人とジョアン・シミッチを横並びにするのではなく、シミッチをアンカーにして橘田が状況に応じてポジションを微調整する4-3-3をベースにします。

慣れ親しんだ形で戦い、ホットラインが確立されつつあるシミッチからマルシーニョへのロングパスを使った攻めや、ファリザル・マルリアスがゴールを離れて上がっているのを逃さないレアンドロ・ダミアンのロングシュートが見られたものの、枠をとらえた際どい決定機をつくることはできませんでした。

もっとも相手ゴールに近付いたのは、成長著しい佐々木旭のロングシュートでした。74分、マルリアスの蹴ったボールを懐に収めた左サイドバックはそのままドリブルで中央へ。脇坂泰斗がコースを開けた後に放った一撃は、惜しくもポストを叩きます。

残り5分のところで小林悠と宮城天がウイングに入り、小林は後半アディショナルタイムに車屋紳太郎のロングパスを粘り強くコントロールしてシュートに結び付けましたが、シュートは枠を外れました。

一方で前節、蔚山を倒したジョホールの攻撃に対しては警戒を怠らず、ラベル・コービン=オングのロングシュートに対するチョン・ソンリョンの好セーブもあり、得点を許しません。センターバックが山村和也から車屋に代わってもそこは変わりませんでした。

できれば勝ってジョホールを引きずりおろしグループ首位に躍り出たい試合でしたがかなわず、次節の再戦に持ち越しとなりました。