不運な判定でした。遠藤航とアレクシス・ベガの接触がバムラク・テッセマ主審によってPKと判定され、VARの介入もあったものの、エリアの中か外かという部分においても極めて慎重さが求められる瞬間にもかかわらずオンフィールドレビューはなく、試合は淡々と進んで失点を喫しました。
グループステージをすべて先制して勝ってきた日本は、ノックアウトステージに突入してからゴールがなく、早い時間に追い詰められてしまいました。その上、先制されてから10分と経たないうちにフリーキックからホアン・バスケスに追加点を許します。バスケスのそばにいたのは遠藤でした。
追いかけるこの日の日本には焦りの色が濃く出ます。シュートの多くはペナルティボックスの外からで、枠内に飛んでもギジェルモ・オチョアが難なく防げるコースにしか行きません。シュートを打つ際にはフリーの状態なので打ちたい気持ちはわからないでもないですが、もう一歩、二歩全体で踏み込んでゴールの可能性を広げられれば、というシーンが数多くありました。
ただ、逆にボックスの中に攻め入ったときには、人数をかけたもののシュートに至らないケースがあり、決定機をつくれないまま時間ばかりが過ぎていきました。
ハーフタイム明けに相馬勇紀に代えて旗手怜央を送り込みますが、58分にコーナーキックからベガに決められてしまいます。またしてもリスタートからの失点です。直前にディエゴ・ライネスが負傷し、ピッチを去るまでに時間が空いたことも原因の一つだったかもしれません。
残りは30分ほどしかなく、苦しくなった日本。その中で躍動したのが途中出場の三笘薫でした。三笘は普段、川崎フロンターレで見せているプレーをそのままピッチで表現しました。78分、左からボックスで仕掛けて反撃ののろしを上げる1点を奪ったのです。
準々決勝のニュージーランド戦での三笘は好調時ほどのプレーではなかったとはいえ、コンディションは回復傾向にあると思われました。加えてこの日のプレーを見るに準決勝のスペイン戦でベンチ外だった点には疑問を抱かざるを得ません。
おそらくユーティリティプレーヤーの多くをスタメン起用させなければならず、18人全体のバランスを考慮した上で、森保一監督が決断したのでしょうが……。
この日の最後の交代は遠藤に代えて三好康児でした。そして板倉滉をアンカーに堂安律と三好をインサイドハーフとして置く形に変更します。遠藤を下げてこの形にするつもりであったのならば、田中碧を残して一列上げ、やり慣れたインサイドハーフを任せることもできたはずです。
攻撃に大きく舵を切った日本ですが、不慣れな形では強引な攻めしかできず、終盤はメキシコがボールキープを始めたこともあり、さらなる追撃のゴールを決めることはできませんでした。久保建英からボックス手前付近でフリーの旗手へのパスを選択したフリーキックも、旗手のフィニッシュは枠を外れていきます。
結局、PK戦を除くとノックアウトステージに入ってからはほとんどいいところなく大会を去ることとなりました。早期敗退しないで6試合戦えたことは経験、財産になるでしょうが、勝ち切れない戦いを繰り返していては一歩先の段階に進めません。新たな扉を開くまでにはまだまだ時間がかかりそうです。
グループステージをすべて先制して勝ってきた日本は、ノックアウトステージに突入してからゴールがなく、早い時間に追い詰められてしまいました。その上、先制されてから10分と経たないうちにフリーキックからホアン・バスケスに追加点を許します。バスケスのそばにいたのは遠藤でした。
追いかけるこの日の日本には焦りの色が濃く出ます。シュートの多くはペナルティボックスの外からで、枠内に飛んでもギジェルモ・オチョアが難なく防げるコースにしか行きません。シュートを打つ際にはフリーの状態なので打ちたい気持ちはわからないでもないですが、もう一歩、二歩全体で踏み込んでゴールの可能性を広げられれば、というシーンが数多くありました。
ただ、逆にボックスの中に攻め入ったときには、人数をかけたもののシュートに至らないケースがあり、決定機をつくれないまま時間ばかりが過ぎていきました。
ハーフタイム明けに相馬勇紀に代えて旗手怜央を送り込みますが、58分にコーナーキックからベガに決められてしまいます。またしてもリスタートからの失点です。直前にディエゴ・ライネスが負傷し、ピッチを去るまでに時間が空いたことも原因の一つだったかもしれません。
残りは30分ほどしかなく、苦しくなった日本。その中で躍動したのが途中出場の三笘薫でした。三笘は普段、川崎フロンターレで見せているプレーをそのままピッチで表現しました。78分、左からボックスで仕掛けて反撃ののろしを上げる1点を奪ったのです。
準々決勝のニュージーランド戦での三笘は好調時ほどのプレーではなかったとはいえ、コンディションは回復傾向にあると思われました。加えてこの日のプレーを見るに準決勝のスペイン戦でベンチ外だった点には疑問を抱かざるを得ません。
おそらくユーティリティプレーヤーの多くをスタメン起用させなければならず、18人全体のバランスを考慮した上で、森保一監督が決断したのでしょうが……。
この日の最後の交代は遠藤に代えて三好康児でした。そして板倉滉をアンカーに堂安律と三好をインサイドハーフとして置く形に変更します。遠藤を下げてこの形にするつもりであったのならば、田中碧を残して一列上げ、やり慣れたインサイドハーフを任せることもできたはずです。
攻撃に大きく舵を切った日本ですが、不慣れな形では強引な攻めしかできず、終盤はメキシコがボールキープを始めたこともあり、さらなる追撃のゴールを決めることはできませんでした。久保建英からボックス手前付近でフリーの旗手へのパスを選択したフリーキックも、旗手のフィニッシュは枠を外れていきます。
結局、PK戦を除くとノックアウトステージに入ってからはほとんどいいところなく大会を去ることとなりました。早期敗退しないで6試合戦えたことは経験、財産になるでしょうが、勝ち切れない戦いを繰り返していては一歩先の段階に進めません。新たな扉を開くまでにはまだまだ時間がかかりそうです。