余力を残しての完勝でした。警告の累積による酒井宏樹の次戦出場停止を除いては、ベンチワークを含めて実に申し分のない戦いができました。

4-5-1のコンパクトなブロックを敷くフランスの攻略には時間を要しましたが、27分に田中碧が中盤の守備ラインを突破するパスを久保建英につけたところから一気に攻め、最後は久保が先制点を記録します。

また、先制点もそうでしたが、酒井による2点目も先発起用された上田綺世の積極的なシュートがゴールにつながりました。

ビハインドが広がったフランスは前半のうちはディフェンスから入るやり方を変えず、後半になってようやく攻撃に重きを置くようになりました。それでも冨安健洋が戦線復帰した日本の最終ラインには安定感があり、決定機をつくらせません。

70分に旗手怜央のスピードを殺したパスを三好康児が決めて3点差にすると、森保一監督は累積警告による出場停止を避けるべく遠藤航と堂安律を下げて板倉滉と相馬勇紀を入れます。

点差が開いたため、日本は最終ラインを中心にボールを回して残り時間を消化します。三好へのファウルで1人少なくなったフランスが激しく来ないこともあり、余裕を持ってプレーできていました。


最後の交代枠はメキシコ戦でイエローカードをもらっていた田中に代えて前田大然を入れるために使うと、その前田がアディショナルタイムにゴールを決めてみせました。

5人目の前田が入った際には中山雄太と旗手のポジションも変えましたが、チームのバランスは崩れません。タイムアップまで守り切り、3連勝で準々決勝進出を果たしました。