次の大邱FC戦を万全の体勢で迎えるためにも、川崎にとっては決して落とせないゲームでした。実際には得点を取るまでに苦労しましたが、とにもかくにも無事に勝利で終えることができました。

前半は数的有利なサイドを重視するというよりは、センターバックの山村和也、車屋紳太郎から相手中盤4枚の守備ラインを通過するパスを数多く供給して崩していきました。

先制点は川崎が絶えず行う前線からの守備がきっかけとなります。長谷川竜也のプレッシャーを嫌った相手のバックパスを知念慶がさらってゴールに結び付けました。

以降は形はつくるものの、アンソニー・ピンザスの好セーブにも阻まれて追加点が奪えません。後半はユナイテッド・シティがよりコンパクトな陣形をとるようになり、センターバックからの縦パスが通りにくくなりましたが、川崎が焦れることはなく地道に得点機会を窺いました。

ただ、さすがに2点目が遠い時間が長く続いたため、鬼木達監督は残り20分を切った段階で右サイドを梃入れ。山根視来、家長昭博を揃って投入します。

その効果は覿面でした。78分、家長がニアゾーンに走る山根にパスを出し、山根は懸命にマイナスのクロスを入れます。それを脇坂泰斗が横に流し、最後は長谷川が詰めました。

時間帯を考えてもセーフティリードと言えるスコアになり、終盤のキーラン・ヘイズのミドルシュートはチョン・ソンリョンが防いだことによってクリーンシートで試合をクローズできました。

欲を言えば、この先何が起こるかわからないことを考えて大量点が欲しいゲームではありましたが、最低限の勝ち点3は獲得しました。これで次の試合に引き分け以上でノックアウトステージ進出が確定します。