湘南の強烈なプレッシャーに怯まず、主導権を握るまでに30分かかりました。谷口彰悟の縦に入れたボールを脇坂泰斗が広げ、遠野大弥がクロスを入れて小林悠が頭で合わせる。この一連の流れをつくるまではずっと苦しんでいました。

そこから15分間は川崎ペースで試合を運んでいたものの、湘南の方がハーフタイム明けにギアを入れ替えてきました。ウェリントンを軸にした波状攻撃を受ける格好となり、56分、山田直輝に押し込まれてしまいました。

直前には流れの悪さを解消すべく交代選手を用意していましたが、投入は失点後となってしまいます。これは前の横浜FC戦と同様で、相手からリズムを奪い返すための選手交代のタイミングがピタリとはまりません。

両ウイングと脇坂に代えて家長昭博、三笘薫、そして橘田健人がピッチに入り、流れを引き戻しました。さらに64分、ジョアン・シミッチを下げてレアンドロ・ダミアンを投入。小林悠を右サイドに移し、家長をインサイドハーフに配します。

空中戦に強い、明確なターゲットがいるため、川崎はハイボールを多用するようになります。左サイドバックの旗手怜央の放り込みにレアンドロ・ダミアンが合わせた場面は、VARの結果、谷晃生へのファウルをとられて得点は認められません。

鬼木達監督は最後の交代カードとしてジェジエウを選択。小林を下げて、旗手、家長を前のポジションにずらしました。是が非でも得点を取りたいという強い意思が感じられます。

怒涛の交代策が実り、82分に山根視来のパスを受けたレアンドロ・ダミアンがオーバーヘッドで同点弾を奪いました。負け、という最悪の結果は回避することとなります。

終盤は一進一退の攻防となって勝ち越し点は取れず、湘南と勝ち点1を分け合う結果となりました。

失点後の戦いぶりは、この試合を落としたら優勝を逃してしまうかのようなものでした。無敗を続けているがゆえの意地、執念を見せたと言えばそうですが、長いシーズンを考え、先々を見据えたときにここまでなりふり構わず行く必要があったのかどうかは少々疑問です。

この結果が果たしてどう生きるのか。次は相馬直樹監督のもと、回復傾向にある鹿島アントラーズとの決戦です。