ホームの川崎にとっては話題だけでなく勝ち点までもさらわれてしまいかねない一戦となりましたが、かろうじて逃げ切って勝利を収めました。

前半は4-4-2で構えた横浜FCの攻略に手を焼き、先日の浦和レッズ戦の前半同様にサイドを使った緩やかな攻めが多くなりました。中央にはクロスを受けられるレアンドロ・ダミアンがいたものの、得点には結び付きません。

それでも22分に復帰後初スタメンの中村憲剛のコーナーキックを起点に、この日もインサイドハーフ起用の田中碧が松井大輔を背負い、中村俊輔の寄せもある中、右足を振り抜いて先制します。

さらに後半開始直後、六反勇治から始まるビルドアップにプレッシャーをかけることで守田英正がボールを奪い、最後はウイングからインサイドハーフにポジションを移した旗手怜央が仕留めました。

今シーズンの川崎らしさが凝縮された追加点で安心できるかと思われた2分後、この試合初めてのコーナーキックを獲得した横浜FCに詰め寄られます。キッカーを務めた中村俊輔の高精度かつ鋭く落ちるボールが飛び込んだ小林友希にピタリと合ってネットを揺さぶられました。

56分、等々力のサポーターの温かい拍手に送られてJ1最年長出場記録を更新した三浦知良が、さらに60分に経験豊富な松井と中村俊輔が下がると、試合の空気は一変します。高い技術でリズムと局面を変えられるレアンドロ・ドミンゲスに周囲の選手が呼応して川崎ゴールに迫ってきたのです。

66分には自陣でボールロストし、レアンドロ・ドミンゲスのパスを受けた瀬沼優司のシュートがチョン・ソンリョンを襲いますが、辛くも防いでこぼれ球も守田がブロックして難を逃れます。

ピンチの直後、川崎は前線までボールを運び、旗手が小林友希を強引に振り切って再び2点差とします。このゴールが結果的にチームを救うこととなります。

74分、レアンドロ・ドミンゲスの優しいパスを佐藤謙介がダイレクトでフィニッシュ。強烈なミドルシュートでまたしても1点差にされ、ここから川崎は落ち着きを失いかけます。

小林悠か下田北斗で4点目を取れていれば楽になれたのですが、それは叶わず、逆に横浜FCにゴールを脅かされます。中盤にはすでに家長昭博が入っており、安定感がもたらされたかに思われたものの、相手に比べてチーム全体のペースが変わりませんでした。

最終的に結果こそすべてという試合になり、またセレッソ大阪がFC東京に敗れたことで明確に独走と言える状況になりはしましたが、快勝したアウェイでの対戦とは違うスコアと内容にあらためて気を引き締める機会となったはずです。