登里享平、田中碧、大島僚太をベンチスタートとした川崎は、快勝した多摩川クラシコの勢いそのままに立ち上がりから柏を圧倒しました。速いパスで相手を動かし、4-5-1で構えられている中でもハーフスペースやセンターレーンに縦のボールを次々と入れていきます。

マイケル・オルンガとのマッチアップを考えると16分でのジェジエウの負傷交代は誤算でしたが、その不在を感じさせないくらいゲームを支配しました。相手ゴールに迫る迫力はすさまじいものがありました。

開幕から変わらない前線の3トップは引き続き好調を保っており、昨シーズンゴールのなかった家長昭博は、フリーな状態から頭と右足でゴールを記録。レアンドロ・ダミアンも後半早々に脇坂泰斗のコーナーキックに飛び込んで加点します。

長谷川竜也はゴールこそなかったものの、ボックス近辺で仕掛けるドリブルがことごとく成功。終盤にも強烈なシュートを放つなど存在感は抜群でした。

ただ、前半から全体が連動したプレスを含めて強度の高いサッカーをしている関係で、後半になるとそのクオリティが落ちてしまうのが依然として気がかりです。この試合は前半の終わりから一気に3点を奪ってしまったので、直後に失点してもあまり混乱しないで済みましたが、それでも考えられないような小さなミスが散見されました。

シーズンを通して常に先手を取って安全に逃げ切れるとも限らず、これから本格的な夏に突入することを考えても、今の戦い方を突き詰める一方で、ケースバイケースで90分トータルの戦い方を多少は検討する余地があると思われます。

そんな中、チームにとって救いなのは今年限定で5人まで交代が許されている点です。臨時のレギュレーションを最大限活用して、チームを回していくことが可能です。

理想と現実の間でどこまでやり切ることができるのか。王座奪還のために越えるべき壁は決して低くありません。