優勝という最高の結果を得られたものの、試合運びにおいては反省点もあったルヴァンカップ決勝。1週間前の激闘をふまえて、川崎は勝利を手繰り寄せました。

家長昭博、車屋紳太郎、さらには谷口彰悟までも出場停止で欠く苦しい状況の中、こちらも勝ち点3が是が非でもほしい広島がマギーニョのサイドを突きながら果敢に攻めてきたこともあり、川崎はホームでありながら手堅く戦うスタンスをとりました。

それでもフェイスガードをつけた田中碧のミドルで先制点を奪います。枠に当たってからGKに当たり入るという形は、先週北海道コンサドーレ札幌の菅大輝に食らったシュートを思い出させるものでした。このリードを守ってハーフタイムを迎えます。

さらなる試練は後半にありました。広島が190cmのレアンドロ・ペレイラを投入。前線のターゲットを増やし、奈良竜樹、山村和也のコンビで守るゴール前でのハイボール勝負を仕掛けてきました。川崎はカウンターで応戦しようとしますが、完結できないで終わるばかりとなります。

苦しさが増す中、前半は相手選手を手玉に取っていた大島僚太が後半15分でピッチを離れ、中村憲剛に至っては接触した直後にみずからプレー続行不可能のサインを出すアクシデントで交代を余儀なくされました。二枚看板の不在という、攻守両面において大きな痛手を負います。

耐えて耐えて残り時間が少なくなってきた後半37分、マギーニョが痛恨のミスを犯し、得点を奪うタスクを託されていたレアンドロ・ペレイラに同点弾を決められてしまいました。それ以前にあった新井章太と中村のミス絡みのピンチはいずれも防げましたが、今回は止められませんでした。またしても引き分けか、そんな空気が漂い出します。

それを払拭したのもマギーニョでした。失点からわずか2分後、一気呵成の攻撃で自陣から駆け上がり、コースを突いたシュートを叩き込みました。

タイムアップまではチーム全員でこの1点を守りに入ります。相手陣内で確実にボールキープをして、アディショナルタイムには鬼木達監督が知念慶を小林悠に代える手を打ち、札幌戦の二の舞にならないように時間を稼ぎました。

川崎はまさに一体となって勝ち点3の獲得に成功します。1試合消化の多い広島と勝ち点で並び、得失点差で上に立つことができました。上位3チームはいずれも勝利を収めており、その差を縮めることはできませんでしたが、引き続き食らいつくほかありません。