連敗を阻止するために準備してきたはずの神戸でしたが、ミスが命取りとなり完封負けを喫しました。

トルステン・フィンク監督はアンドレス・イニエスタをより前の方でプレーできる本来のポジション、インサイドハーフに置き、横浜の4-2-3-1と中盤がかみ合う4-3-3を採用。アンカーの山口蛍にマルコス・ジュニオールを、古橋亨梧にはハーフスペースにポジションをとることも珍しくないティーラトン・ブンマタンをケアさせます。

ときに朴一圭もセンターバックの間に立って行う横浜のビルドアップに対しては、積極的にプレッシャーをかけてチャンスをうかがいつつも、あまりラインが高くならないように注意していました。

それでも前川黛也がバランスを崩してボールコントロールを誤り、エジガル・ジュニオにボールを明け渡してしまい、そこからつながれてしまってはどうしようもありません。もっとも、山口と宮大樹が重なってしまって仲川輝人を止められず、大崎玲央がそこに加勢するためにエジガル・ジュニオをフリーにしてしまわなければ、防げた可能性はあります。このあたりの守備の判断ミスは清水エスパルス戦でも見られました。

2失点目となるPK献上の場面は、マルコス・ジュニオールがすばやい判断で給水をやめた仲川を走らせたところ、前川が慌てて飛び込んでいきファウルをとられてしまいました。この時点ですでにチアゴ・マルチンスは退場しており、神戸は数的有利な状況にありましたが、気を付けなければならないリスタートから失点に結び付けてしまいました。

横浜は10人になってから、最終ラインを高くとりつつDFとMFの間を極端に狭める形をとり、神戸に中央からの突破を許しません。そこで神戸はサイドチェンジを使ってピッチを大きく使おうと試みるも、そのパスが大きく緩やかなものになってしまい、効果的でスピーディーな攻撃にはなりません。

加えてマルコス・ジュニオールのPKが決まったあとに、フィンク監督は西大伍と宮を下げて小川慶治朗、田中順也を投入。FWを増やした攻撃的な采配、とはいえ小川はそのまま右サイドバックを任されるような役割で、なおかつそれでも前線は渋滞気味になり、チームとしての攻撃の形が曖昧になってしまいました。

こうなるとイニエスタ、ダビド・ビジャを擁していてもゴールを奪うのは困難になり、7分あったアディショナルタイムを生かすこともなく無得点のまま敗れました。