昨シーズンのこの大会では試合の入りが悪く、セレッソ大阪に敗れた川崎は今回、決定機こそ決して多くはなかったものの見違えるほどの充実ぶりを披露しました。
立ち上がりはミドルゾーンでゆっくりとパス交換を続けていましたが、少しずつギアを上げて浦和陣内に攻め込みます。中村憲剛を中心に中盤の5人は自分のポジションにとらわれることなく流動的に動き、なおかつそれによる渋滞や混乱はありません。右サイドをスタートポジションにした小林悠と新加入のレアンドロ・ダミアンの関係性も良好でした。
またボールを失ったあとの切り替えもすばやく、2、3人が猛然とボールホルダーに襲いかかることでリーグ王者が試合のペースを握ります。こうして5-3-2のぶれない守りで構える浦和との我慢比べが続きました。
前半、川崎の中でとりわけ光っていたのが昨シーズンのMVP、家長昭博です。当たり負けしない強さ、ボールキープ時の安定感があり、味方は安心してボールを預けられました。
得点は後半7分、レアンドロ・ダミアンのボックス内での鮮やかなシュートによってもたらされます。早くも結果を出せた新参者は喜びを爆発させ、両手で髭をつくるパフォーマンスを披露したあと、小林と『ドラゴンボール』のフュージョンをやってみせました。
背番号9はゴールのみならず守備での貢献も目立ちました。大きなストライドを生かしたスプリントでファーストディフェンダーとしての役割を果たしており、これまでその役目を先頭切ってやっていた中村らがそれに続く形ができています。相手選手とフィジカルコンタクトがあった際のリアクションの大きさがやや気になるくらいで、それ以外はチームへのフィット感を含めて頼もしさを感じました。
試合は残り20分になるまで鬼木達監督が動かなかったのに対し、浦和のオズワルト・オリヴェイラ監督はハーフタイムで新加入のエヴェルトンと杉本健勇を下げるなど早めに選手交代に踏み切りました。勝ちに執着するというよりはリーグ開幕前の観客を入れてのゲームをこなすという位置づけが色濃く見られました。
5人まで交代できるレギュレーションも影響し、終盤は途中投入の選手が自身のアピールに熱心になる代表チームの親善試合のような空気になりました。浦和が最後にパワープレー気味にボールを放り込みましたが、結局それ以上スコアが動くことはありませんでした。
1対0で終えた川崎は初めてシャーレではなくカップを獲得することができました。テレビ放送の都合上、準優勝チーム、審判団より先に表彰された選手たちは、ビッグイヤーを模したような銀色のカップを前にして笑みがこぼれました。
準備万端。そう思わせる王者の戦いぶりでした。
立ち上がりはミドルゾーンでゆっくりとパス交換を続けていましたが、少しずつギアを上げて浦和陣内に攻め込みます。中村憲剛を中心に中盤の5人は自分のポジションにとらわれることなく流動的に動き、なおかつそれによる渋滞や混乱はありません。右サイドをスタートポジションにした小林悠と新加入のレアンドロ・ダミアンの関係性も良好でした。
またボールを失ったあとの切り替えもすばやく、2、3人が猛然とボールホルダーに襲いかかることでリーグ王者が試合のペースを握ります。こうして5-3-2のぶれない守りで構える浦和との我慢比べが続きました。
前半、川崎の中でとりわけ光っていたのが昨シーズンのMVP、家長昭博です。当たり負けしない強さ、ボールキープ時の安定感があり、味方は安心してボールを預けられました。
得点は後半7分、レアンドロ・ダミアンのボックス内での鮮やかなシュートによってもたらされます。早くも結果を出せた新参者は喜びを爆発させ、両手で髭をつくるパフォーマンスを披露したあと、小林と『ドラゴンボール』のフュージョンをやってみせました。
背番号9はゴールのみならず守備での貢献も目立ちました。大きなストライドを生かしたスプリントでファーストディフェンダーとしての役割を果たしており、これまでその役目を先頭切ってやっていた中村らがそれに続く形ができています。相手選手とフィジカルコンタクトがあった際のリアクションの大きさがやや気になるくらいで、それ以外はチームへのフィット感を含めて頼もしさを感じました。
試合は残り20分になるまで鬼木達監督が動かなかったのに対し、浦和のオズワルト・オリヴェイラ監督はハーフタイムで新加入のエヴェルトンと杉本健勇を下げるなど早めに選手交代に踏み切りました。勝ちに執着するというよりはリーグ開幕前の観客を入れてのゲームをこなすという位置づけが色濃く見られました。
5人まで交代できるレギュレーションも影響し、終盤は途中投入の選手が自身のアピールに熱心になる代表チームの親善試合のような空気になりました。浦和が最後にパワープレー気味にボールを放り込みましたが、結局それ以上スコアが動くことはありませんでした。
1対0で終えた川崎は初めてシャーレではなくカップを獲得することができました。テレビ放送の都合上、準優勝チーム、審判団より先に表彰された選手たちは、ビッグイヤーを模したような銀色のカップを前にして笑みがこぼれました。
準備万端。そう思わせる王者の戦いぶりでした。