森保一新監督の初陣となったこの試合、今後に関しては不明ながら、先のロシアでのワールドカップの主力がごっそり外れて選手選考が明確にリセットされたことにより、とりわけアタッカー陣が強い意欲をもってプレーしました。
前半16分、中島翔哉のコーナーキックを佐々木翔が頭で合わせると、ブライアン・オビエドに当たってコースが変わり、オウンゴールという形で先制に成功します。
続く前半39分には遠藤航の強い縦パスを小林悠が体をひねって胸で落とし、南野拓実がダイレクトで狙うも、絶対的守護神のケイロル・ナバス不在の中でゴールを任されたレオネル・モレイラがセーブしました。得点にはならなかったものの、すばやい展開で中央を攻略した見事な連携でした。
後半14分にも中島、小林、堂安律とつながり、20歳のアタッカーがシュートを放ちます。ここはモレイラに代わって入ったケビン・ブリセーニョが体を投げ出し、後方に流れたボールはルイス・エルナンデスがゴールライン手前でクリアしました。
いい流れで試合を進めた日本は、後半21分、中島のスルーパスに飛び出した遠藤がマイナスのボールを入れ、南野がこれを収めてフィニッシュ。2年前にリオ五輪を戦った選手達によって追加点が生まれます。
とどめは後半48分、この日好調ながら無得点に終わった堂安に代わって右サイドハーフを務めた伊東純也がゴール前で仕掛けて左足を振り抜きました。昨年末のE-1サッカー選手権では消極的なプレーも見られた伊東ですが、ゴールを奪うという強い意思を感じさせるプレーを披露しました。
こうして日本は危なげなく完封勝利を収めることができました。数少ないピンチは前半29分のオビエドのミドルシュートくらいでした。堂安の開けたスペースを突かれたこの場面は、元チームメイトの東口順昭が防いで大事には至りませんでした。
ただし、これでよかったと心から言える戦いではありません。
森保監督はこれまで3-4-2-1を採用することがほとんどだったのにもかかわらず、今回は4-4-2と4-2-3-1を使うにとどまりました。後半半ば、南野の得点でセーフティーリードしたところで、システムを変えてみる手もあったはずです。しかし、それはしませんでした。
堂安、中島の両サイドハーフ、特に堂安はハーフスペース、ときには中央のレーンまで絞ってプレーはしたものの、基本はサイドアタッカーとしてふるまいました。したがってそのプレーぶりから将来的にシャドーの役割を担えるかどうかははっきりしません。
監督がU-21代表との兼任になっていながらやり方に統一感がなく、そのメリットを最大限に生かしたとは言いがたい状況です。ワールドカップ本大会で突如棚上げにされた若手の引き上げ、世代交代を進めるという難しい課題を抱えているからこそ、こういう試合で選手起用にとどまらずテストをするべきではなかったか。そう思わざるを得ません。これでは単に選手選考をする人物が同じというだけになってしまいます。
あえて前向きに考えるならば、4ヵ月後に迫ったアジアカップまで時間がないことを考慮して、フル代表では当面継続性を重視し、なじみのあるシステムを採用して大会後に軌道修正するつもりなのかもしれません。
いずれにしてもまだ1試合、それも親善試合が終わっただけなので、今後の戦いぶりを見ていくしかなく、U-21代表がアジア大会で準優勝に輝いたように、真剣勝負のアジアカップで結果を出せればそれに越したことはありません。
前半16分、中島翔哉のコーナーキックを佐々木翔が頭で合わせると、ブライアン・オビエドに当たってコースが変わり、オウンゴールという形で先制に成功します。
続く前半39分には遠藤航の強い縦パスを小林悠が体をひねって胸で落とし、南野拓実がダイレクトで狙うも、絶対的守護神のケイロル・ナバス不在の中でゴールを任されたレオネル・モレイラがセーブしました。得点にはならなかったものの、すばやい展開で中央を攻略した見事な連携でした。
後半14分にも中島、小林、堂安律とつながり、20歳のアタッカーがシュートを放ちます。ここはモレイラに代わって入ったケビン・ブリセーニョが体を投げ出し、後方に流れたボールはルイス・エルナンデスがゴールライン手前でクリアしました。
いい流れで試合を進めた日本は、後半21分、中島のスルーパスに飛び出した遠藤がマイナスのボールを入れ、南野がこれを収めてフィニッシュ。2年前にリオ五輪を戦った選手達によって追加点が生まれます。
とどめは後半48分、この日好調ながら無得点に終わった堂安に代わって右サイドハーフを務めた伊東純也がゴール前で仕掛けて左足を振り抜きました。昨年末のE-1サッカー選手権では消極的なプレーも見られた伊東ですが、ゴールを奪うという強い意思を感じさせるプレーを披露しました。
こうして日本は危なげなく完封勝利を収めることができました。数少ないピンチは前半29分のオビエドのミドルシュートくらいでした。堂安の開けたスペースを突かれたこの場面は、元チームメイトの東口順昭が防いで大事には至りませんでした。
ただし、これでよかったと心から言える戦いではありません。
森保監督はこれまで3-4-2-1を採用することがほとんどだったのにもかかわらず、今回は4-4-2と4-2-3-1を使うにとどまりました。後半半ば、南野の得点でセーフティーリードしたところで、システムを変えてみる手もあったはずです。しかし、それはしませんでした。
堂安、中島の両サイドハーフ、特に堂安はハーフスペース、ときには中央のレーンまで絞ってプレーはしたものの、基本はサイドアタッカーとしてふるまいました。したがってそのプレーぶりから将来的にシャドーの役割を担えるかどうかははっきりしません。
監督がU-21代表との兼任になっていながらやり方に統一感がなく、そのメリットを最大限に生かしたとは言いがたい状況です。ワールドカップ本大会で突如棚上げにされた若手の引き上げ、世代交代を進めるという難しい課題を抱えているからこそ、こういう試合で選手起用にとどまらずテストをするべきではなかったか。そう思わざるを得ません。これでは単に選手選考をする人物が同じというだけになってしまいます。
あえて前向きに考えるならば、4ヵ月後に迫ったアジアカップまで時間がないことを考慮して、フル代表では当面継続性を重視し、なじみのあるシステムを採用して大会後に軌道修正するつもりなのかもしれません。
いずれにしてもまだ1試合、それも親善試合が終わっただけなので、今後の戦いぶりを見ていくしかなく、U-21代表がアジア大会で準優勝に輝いたように、真剣勝負のアジアカップで結果を出せればそれに越したことはありません。