準々決勝屈指の好カードとなってしまったこの試合、なでしこジャパンにとっては案の定厳しい戦いとなりました。
北朝鮮は日本の最終ラインにはプレッシャーをかけてこないものの、FWとMFの間が非常に狭く、さらに中盤の選手は絞り気味にポジションをとってハーフスペースを封鎖しており、なかなかボランチにボールをつけることができませんでした。
持ち前のパスワークがうまく発揮できないため、ピッチ全体を使うべく、ピッチコンディションが悪い中でも球離れを速くしてサイドに開いたり、大きく蹴って相手MFとDFの間ないしはディフェンスラインの背後めがけるなどして打開を試みます。
とにかく焦らず我慢強く戦う時間が続く中、逆に相手のカウンターの餌食になる場面がしばしばありました。前半21分には阪口萌乃がボールを失い、一気に運ばれ最終的にはキム・ユンミの落としをユ・ジョンイムがミドルシュートにつなげます。
さらに前半36分には相手陣内でのフリーキックを中島依美が下げ、三宅史織が出したパスがミスになって逆襲を食らい、ペナルティエリア手前で阪口がファウルを犯して警告を受けました。幸いキム・ユンミのフリーキックは枠を外れたため大事には至りません。
こうした比較的シンプルに縦に速く攻める北朝鮮に苦しんでいましたが、鮫島彩を中心とした最終ラインでスピード勝負に懸命に挑んでどうにか凌ぎます。
そしてビルドアップ時に有吉佐織が最終ラインに落ちるなどしてサイドバックを高く上げてパスの出し手を増やし、リ・ウニョンのサイドを狙った攻撃で流れを引き戻します。前半40分、このときは中盤にいた有吉がそのサイドのスペースに走った清水梨紗にパスを出し、清水のクロスは阻まれますがコーナーキックを獲得します。
ここで中島のキックをファーサイドにいた田中美南が折り返し、岩渕真奈が押し込んで先制に成功しました。決していい流れではありませんでしたが、ハーフタイムを前に確実にチャンスをものにしました。
エンドが変わった後半3分には岩渕がドリブルで相手を引きつけ、交代で入った菅澤優衣香に預けるもゴールにはならず。この決定機を逃して以降、日本は押し込まれてしまいます。
原因の多くは前半以上のボールロストや不完全なクリア、後方でのパスが引っかかるなどといった日本側のミスでした。北朝鮮が日本の最終ラインにもプレッシャーをかけ始めたこともありますが、この悪癖はレベルの高い相手になるとどうしても出てきてしまいます。それでも後半11分のピンチは阪口が絞って凌ぐなどして、無失点のまま時間が経過しました。
苦しい状況を打ち破ったのは長谷川唯でした。後半17分、中央のレーンで菅澤に一度預けてからゴール方向へ走り、背番号9のポストプレーによるリターンを受け、技術の高さを見せて追加点を奪ったのです。
欲を言えば直後の後半19分、キム・ミョンスンからボールをプレゼントされた岩渕が無人のゴールに蹴り込んだシュートか、後半37分の縦パス一本に抜け出した岩渕が狙ったループ気味のシュートが決まっていればもっと楽に試合を終えられたかもしれません。
とはいえ、ウィ・ジョンシムにボックスの中でフリーで打たれるシーンもありながら、最終的にはキム・ナムフィのPKによる1点に抑えて難関突破を果たしました。南北対決の実現を阻み、なでしこ達は決勝進出をかけた日韓戦へと向かいます。
北朝鮮は日本の最終ラインにはプレッシャーをかけてこないものの、FWとMFの間が非常に狭く、さらに中盤の選手は絞り気味にポジションをとってハーフスペースを封鎖しており、なかなかボランチにボールをつけることができませんでした。
持ち前のパスワークがうまく発揮できないため、ピッチ全体を使うべく、ピッチコンディションが悪い中でも球離れを速くしてサイドに開いたり、大きく蹴って相手MFとDFの間ないしはディフェンスラインの背後めがけるなどして打開を試みます。
とにかく焦らず我慢強く戦う時間が続く中、逆に相手のカウンターの餌食になる場面がしばしばありました。前半21分には阪口萌乃がボールを失い、一気に運ばれ最終的にはキム・ユンミの落としをユ・ジョンイムがミドルシュートにつなげます。
さらに前半36分には相手陣内でのフリーキックを中島依美が下げ、三宅史織が出したパスがミスになって逆襲を食らい、ペナルティエリア手前で阪口がファウルを犯して警告を受けました。幸いキム・ユンミのフリーキックは枠を外れたため大事には至りません。
こうした比較的シンプルに縦に速く攻める北朝鮮に苦しんでいましたが、鮫島彩を中心とした最終ラインでスピード勝負に懸命に挑んでどうにか凌ぎます。
そしてビルドアップ時に有吉佐織が最終ラインに落ちるなどしてサイドバックを高く上げてパスの出し手を増やし、リ・ウニョンのサイドを狙った攻撃で流れを引き戻します。前半40分、このときは中盤にいた有吉がそのサイドのスペースに走った清水梨紗にパスを出し、清水のクロスは阻まれますがコーナーキックを獲得します。
ここで中島のキックをファーサイドにいた田中美南が折り返し、岩渕真奈が押し込んで先制に成功しました。決していい流れではありませんでしたが、ハーフタイムを前に確実にチャンスをものにしました。
エンドが変わった後半3分には岩渕がドリブルで相手を引きつけ、交代で入った菅澤優衣香に預けるもゴールにはならず。この決定機を逃して以降、日本は押し込まれてしまいます。
原因の多くは前半以上のボールロストや不完全なクリア、後方でのパスが引っかかるなどといった日本側のミスでした。北朝鮮が日本の最終ラインにもプレッシャーをかけ始めたこともありますが、この悪癖はレベルの高い相手になるとどうしても出てきてしまいます。それでも後半11分のピンチは阪口が絞って凌ぐなどして、無失点のまま時間が経過しました。
苦しい状況を打ち破ったのは長谷川唯でした。後半17分、中央のレーンで菅澤に一度預けてからゴール方向へ走り、背番号9のポストプレーによるリターンを受け、技術の高さを見せて追加点を奪ったのです。
欲を言えば直後の後半19分、キム・ミョンスンからボールをプレゼントされた岩渕が無人のゴールに蹴り込んだシュートか、後半37分の縦パス一本に抜け出した岩渕が狙ったループ気味のシュートが決まっていればもっと楽に試合を終えられたかもしれません。
とはいえ、ウィ・ジョンシムにボックスの中でフリーで打たれるシーンもありながら、最終的にはキム・ナムフィのPKによる1点に抑えて難関突破を果たしました。南北対決の実現を阻み、なでしこ達は決勝進出をかけた日韓戦へと向かいます。