ミスが続いているところを放置していれば失点しますし、工夫のない攻撃に終始していれば得点は奪えない。まったく不思議なところのない、至極当然な結果となってしまいました。

前半から狙われていたのは、清水梨紗でした。サイドハーフや周囲のフォローがなかったとはいえ、オーストラリアはエリー・カーペンターにカトリーナ・ゴリーやクロエ・ロガーゾが絡んで、日本の右サイドで再三2対1の状況をつくりだしました。

前半26分にはそこからカーペンターがシュート。前半38分にはロガーゾがクロスを入れますが、この日代表デビューを果たした平尾知佳が難なく処理しました。

さらに前半46分には清水の裏のスペースをカーペンターにドリブルで持っていかれ、要注意人物であるサマンサ・カーにパスが通るも、最後はなでしこらしい人数をかけた守備で乗り切ります。

しかし高倉麻子監督が4人を入れ替えた後半開始直後、またも清水の頭上にパスを出され、サイドに流れていたカーがそれを受けシュート。ここもブロックして阻みますが、セカンドボールの対応で代わったばかりの三浦成美がロガーゾを倒してフリーキックを与えてしまいました。

このチャンスを逃さなかったアランナ・ケネディの低い弾道のキックが壁の間を抜けてゴールに突き刺さります。日本にとってはハーフタイム明けの出鼻をくじかれる痛い失点でした。

これでリズムを崩した日本に対して、優勝を目指すオーストラリアが襲いかかります。

後半8分、クイックリスタートからエミリー・ギールニクが簡単にクロスを上げ、カーがシュートを打ってポストを叩きました。

2分後、カウンターを発動させ、攻め込むヘイリー・ラソに鮫島彩と清水の2人で対応できていたもののシュートまでいかれてしまいます。清水がかろうじてボールに触れてコーナーキックに逃れました。

後半27分には後方からのロングボールをカーがすらし、ギールニクがゴールを狙い、平尾が阻みます。

そして後半36分、清水のパスをカットしたキア・サイモンが一気に縦に蹴り出すとそこにカーが走っていました。平尾がペナルティエリアを飛び出してクリアしようとするも失敗。無人のゴールに向かってカーが蹴り込んでオーストラリアはリードを2点に広げました。

日本の攻撃は特筆すべき点がほとんどなく、序盤から相手のプレッシャー回避とパスミスを減らす目的からか長めのボールを使っていましたが、なかなか形にならず、後半に入ってさらに増えた相手最終ラインの裏へのパスは菅澤優衣香を走らせるという効果的ではないものになっていました。

失点後はパスの受け手を探して逡巡する場面も多く、そうしている間にオーストラリアの選手に寄せられていました。唯一、長谷川唯だけが気を吐いてピッチを動き回っていましたが、孤軍奮闘するだけでは状況は打開できません。

決定機になったのは前半44分の横山久美のやや遠い位置からのフリーキックくらいで、クロスと見せかけて狙ったシュートは少し下がって腕を伸ばしたリディア・ウィリアムズに阻まれました。

日本はアメリカとブラジルの結果を待たずして最下位が決定。熊谷紗希に阪口夢穂、宇津木瑠美といったセンターラインの主軸を欠いていたとはいえ、オーストラリアとアメリカに大敗したブラジルとの試合も落とすなど、対戦相手に嫌な印象を与えられずに終わってしまいました。