注目の上位対決は終盤になるにつれてゴール前での攻防が激しくなる熱いゲームでした。

前半はホームの川崎が中盤を完全に制圧。落ち着きがあってパスも冴える大島僚太を中心に前線の選手が目まぐるしく動いて鹿島守備陣を翻弄します。ただ、ペナルティエリア内でのプレーに迫力を欠き、選手が渋滞してしまうなど、あと一歩のところで合わない場面が多々あり、攻め込みながらもゴールのにおいがしない時間が続きました。

鹿島も少ないチャンスで決定機をつくったものの、大岩剛監督はこのままでは失点を喫するのも時間の問題と考えたか、三竿健斗を下げて3バックにシステムを変更しました。この決断が裏目に出ます。

結果、前半46分と後半1分という川崎にとってはいい時間帯に得点を重ねることができました。先制点は大島のシュートを阻もうとした西大伍の懸命のスライディングがオウンゴールになる形でしたが、2点とも川崎らしい見事な連携によって生まれました。

追いかける鹿島はシステムを慣れ親しんだものには戻さず、鈴木優磨、安部裕葵を立て続けに投入し、なおかつ3バックの左右にいる三竿と昌子源をサイドの高い位置にとらせて、あくまでも攻撃的な姿勢を貫きます。

鹿島の猛攻を耐えた川崎は、自陣からの攻撃で家長昭博が試合を決定づける3点目を奪いました。残り20分弱という状況で、普通ならばこれで意気消沈してもおかしくない点差ですが、常勝軍団の鹿島は違いました。あくまでも勝ち点を奪いにいくために攻め続けます。

後半42分に鈴木のゴールで反撃ののろしを上げると、後半44分には再び鈴木が、1分後には金崎夢生がゴールを襲いました。鹿島は勝利へのこだわり、執念が最後まで衰えません。

それでも川崎はチョン・ソンリョンを中心に守り、逃げ切りに成功しました。これで両者の勝ち点差は4に縮まり、優勝争いはさらに混沌としてきました。