前半24分、コーナーキックのセカンドボールを中島依美がシュート。前半34分には田中美南がアリッサ・ナアーをかわしてゴールに蹴り込みました。後半23分には横山久美のパスを受けた櫨まどかが相手に詰め寄られながらもシュートを打ちます――。

最終的にナアーやジュリー・アーツにギリギリのところで阻まれたり、わずかに枠をとらえられなかったりしましたが、このように決定的なチャンスをつくることはできました。

試合の中で攻撃面の修正をすることもできました。前半、後ろ向きのパスが多くなり、怖さがなくなっていましたが、最終ラインから長いボールを積極的に入れることでアメリカを押し込み、縦への意識を強めてシュートにまで繋げることができました。

さらに相手にみすみすプレゼントを贈るような自陣でのつまらない凡ミスも減りました。それゆえ日本は世界女王にまったく手も足も出なかったわけではありません。しかし終わってみれば、パワフルでスピーディーなアメリカの決定力の高さが際立ち、0対3の完封負けを喫しました。

なでしこジャパンは高倉麻子監督になって以降、失点すると勝てない状況が続いており、突破口を見いだせていません。まるで暗闇の中に迷い込んでしまったかのようです。

そこを抜け出すにはたとえアウェイの試合が続こうが、強豪相手であろうが結果を出すしかなく、それができないまま時間だけが過ぎています。

女子ワールドカップ出場権をかけた女子アジアカップまでに残された日々は1年を切っており、勝利の味を忘れつつある日本は苦しい状況に立たされています。果たしてこの壁を破ることができるのか。かすかな光は見えてきてはいるものの、なでしこ復活の道のりはいまだ険しいままです。