7人交代可能というテストマッチ特有のレギュレーションゆえに、後半はメンバーが大きく変わり、ゲームとしての緊迫度は次第に下がってしまいましたが、勝ったのは3バックに変更して選手間のバランスを崩し、テンポの落ちていたドルトムントでした。

後半38分、ロマン・バイデンフェラーのキックミスを浦和が生かせなかったのに対し、ドルトムントは後半43分の遠藤航のクリアミスをアンドレ・シュールレが逃さず決め切りました。相手のミスをしっかり生かせたかどうかが、この試合の勝負の分かれ目となりました。

前半は早めに試合を決めてしまおうとせんばかりの圧力で、ドイツの強豪が攻めていきました。攻守の切り替えは速く、エメル・トプラクがセンターサークルを越える場面も珍しくない状態で、ハーフコートゲームになる時間帯が多くありました。

浦和の選手は必然的に素早くボールを回さなければならず、相手の守備網を打開するにはためをつくっている余裕はありませんでした。そんな中で前半22分、槙野智章の力強いサイドチェンジを受けた関根貴大がクロスを入れて、武藤雄樹が合わせるビッグチャンスがありました。これは惜しくもポストに当たりますが、この流れでコーナーキックから興梠慎三が体を投げ出して先制しました。

ゴールへ迫る回数はドルトムントが上回っていました。ただ、先制したことで浦和も自分達のプレーが少しずつできるようになります。前半37分にラファエル・シルバ、前半44分に武藤がシュートを放ちますが、追加点は奪えません。

後半に入ると、若きアタッカー、エムレ・モルが盛んにドリブルで仕掛けることで浦和ディフェンスを翻弄。後半31分、34分と立て続けにゴールを奪って逆転しました。チームとしての出来は決してよくなかったのですが、個の力で悩める浦和を攻略しました。

その後、再びコーナーキックから遠藤のヘディングで同点に追い付くも、試合は2対3でタイムアップ。90分を通してのクオリティは、シーズン中の浦和が新体制になったばかりのドルトムントを上回りましたが、小さな差の積み重ねで敗れてしまいました。