世界王者が3年後のコンフェデレーションズカップを制したとしても、翌年に控えるワールドカップ本番での成功を約束してくれるわけではありません。場合によっては、悲劇的な結末を迎えることすらあります。

たとえば1998年に地元開催のワールドカップで初優勝したフランスは、2001年のコンフェデで一部主力を欠きながら優勝。しかし日韓大会では大黒柱のジネディーヌ・ジダンの負傷もあってグループステージで敗退しました。

ただ、今回のドイツの場合はこうしたチームとは違うかもしれません。なにせワールドカップ優勝メンバーを中心にしたフルメンバーのチームではない、別チームといってもいい若手主体の構成で優勝してしまったからです。

決勝では序盤、チリの前線を流動的にしたハイプレスからの怒涛の攻撃に若い選手達はやや混乱気味でしたが、それを懸命に耐えて先制すると落ち着きを取り戻しました。

試合を決めた先制点は、ティモ・ベルナーとラース・シュティンドルがマルセロ・ディアスをじわりじわりと追い詰めてコースを狭め、コントロールミスを逃さずベルナーが奪い、最後はシュティンドルが無人のゴールに蹴り込みました。このあたりの抜け目なさ、したたかさというのはさすがです。

結果的にこの試合も相手に倍以上のシュートを浴びたものの、ゴール前のディフェンスでは可能な限り体を寄せてコースを消そうとしていました。それがマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンの好セーブにもつながりました。

また終盤のチリのパワープレーにも落ち着いて対処し、VARの判定などによって中断した分、5分もあったアディショナルタイムを乗り切り、ドイツは見事タイトルを獲得しました。決して圧倒的にゲームを支配するような、強力な攻撃力を誇るような派手なチームではありませんでしたが、チャンスに確実にゴールを決め、勝利に結び付ける力を持った堅実なチームでした。