若き日本代表は南米勢特有の足腰、フィジカルの強さに屈し、初黒星を喫することとなりました。

序盤は南アフリカ戦の反省が生かされ、相手に怯むことなく、恐れずにボールを動かしていました。前半8分には舩木翔のクロスに小川航基があと一歩という場面もつくれました。

しかしその小川が前半16分に負傷し、ピッチをあとにしなければならなくなります。これが誤算でした。クロスに合わせられる選手が真ん中にいなくなり、日本は大きな武器を一つ失うこととなりました。

急遽、代わりに出場した久保建英は前線で果敢にドリブルを仕掛けるも、屈強な男達にことごとく阻止されてしまい、なかなか持ち味を出させてもらえません。

そうしているうちに最終ラインからのロングボールを起点にニコラス・スキアッパカッセに先制点を奪われます。警戒すべき縦へのパスでしたが対処しきれず、中山雄太がタックルをするも、スキアッパカッセはそれを冷静にいなしてシュートを放ちました。

ただ、前半1本しかシュートを打てなかった日本が、後半になるとゴールへの意欲を前面に出し始めます。そして久保が絡んで3度チャンスが生まれました。

まず後半10分、市丸瑞希がボールを奪ってシュートを打ち、サンティアゴ・メレに弾かれたボールを久保が頭で押し込みますがクロスバーを越えます。3分後には久保のシュートをまたしてもメレに防がれ、こぼれ球に反応した堂安律のヘッドはマティアス・オリベラにクリアされました。

さらに後半22分、久保のスルーパスを受けた岩崎悠人がゴールを狙いましたが、メレの正面でした。

以降はコーナーキックや流れの中でクロスを上げる場面があったものの、やはり小川の不在も響いてそれらを生かすことができません。コーナーに関しては、単純にゴール前に入れるのではなく、ウルグアイが後半45分に見せたように、変化をつけるためショートコーナーを織り交ぜてもよかったかもしれません。

それではと、日本らしく中央を細かいショートパスで崩しにかかったりもしましたが、中をがっちり固めた相手を崩し切ることは最後までできませんでした。

せめて最少失点で終えたい日本でしたが、後半46分にオリベラに決められてしまい、2対0で敗れてしまいました。ただ、グループ3位でも成績上位であればノックアウトラウンドに進出可能なので、逆転勝利でつかんだ南アフリカ戦の勝ち点3を無駄にしないためにも、イタリア戦で勝ち点を獲得しなければなりません。