UAE戦で途中交代した3人をスタメンから外し、山口蛍、原口元気、浅野拓磨を先発起用したこの試合。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の手当は成功に終わりました。

山口はことごとく相手の攻撃の芽を摘んで中盤の守備に安定感をもたらし、正確なパスを前線に供給し続けました。ボランチではなく左MFを務めた原口は、攻守にわたって積極的な姿勢が見られ、前半17分には酒井宏樹のクロスに頭で合わせて先制点をものにしました。そして浅野は、多少周囲との連携が合わない部分が見られたものの、持ち前のスピードを生かして、タイの希望を打ち砕く追加点を奪いました。

変わって入った選手達が期待に応えた一方で、スタメンの座を譲らなかった選手達には先行きに不安を覚えるプレーが目立ちました。攻撃陣では本田圭佑、香川真司がともに決定的なチャンスを迎えながら不発に終わり、試合を楽に進めることができませんでした。特に香川の不調は深刻なようです。

ディフェンスに関しても、結果的に無失点に終わったものの相変わらずつまらないミスからピンチを招いており、後半38分には連係ミスがきっかけで西川周作がファウルを犯し、イエローカードをもらってしまいました。

さらに不可解な判定で森重真人も警告を受け、ディフェンス陣の多くが早くも累積警告リーチの状態に陥っています。これにより、早い段階でレギュラー陣が出場停止となるおそれが出てきました。 

というわけで、とりあえず勝ててよかったという試合でしたが、次のホームでの試合は2連敗中のイラクなので、きっちり勝って、相手をワールドカップ出場権獲得争いから脱落させたいところです。