守備的に来たアフガニスタンに対して、日本は中盤をダイヤモンド型にした4-3-1-2の布陣を敷きました。これが奏功し、大勝を収めます。とりわけダイヤの頂点、トップ下に入った清武弘嗣の活躍が光りました。

前半10分の金崎夢生、12分のクロスバーをヒットした原口元気のシュートをきっかけに相手の陣形が崩れていきましたが、しきりにサイドからクロスを上げてもチャンスにならず、中央もアタッキングサードを攻略しきれない時間が続きました。

じりじりと時間が流れていく中、43分に長谷部誠からボールを受けた清武が、フリーの状態で前を向いてパスを縦に出します。これを受けた岡崎慎司がターンして、さらにモジエブ・ジャマリの股を抜いて、最後は冷静にフィニッシュ。待望の先制点を奪います。

後半13分の2点目も同じように中央を崩していきました。吉田麻也がフリーになった長谷部にボールを出すと、キャプテンはすかさず斜め前の金崎にパス。金崎は浮き球のボールを相手DFの背後に通し、最後は清武が懸命に合わせてゴールネットを揺さぶりました。

この試合では、最終ラインからはしきりに大きなサイドチェンジをするものの、中央では無闇に散らしたり、強く蹴ったりせずにこうした縦に転がすボールを多用し、ゴールを生み出すことに成功しました。

サイド攻撃が実ったのは18分。酒井宏樹がハッサン・アミンをかわしてボックス内に進入して低いクロスを入れると、これがシャリフ・モハンマドに当たってコースが変わり、オウンゴールとなりました。

一方、香川真司がトップ下に入って左MFに回った清武の輝きはまだ衰えません。29分にはCKで吉田のゴールをアシスト。33分には再三見せてきたクイックリスタートからの流れでクロスを上げます。これをハーフナー・マイクが頭で落とすと、最後は貪欲にゴールを狙い続けていた金崎が押し込みました。

終盤にはハーフナーをおとりにして、中盤の選手がファーサイドめがけてクロスを上げ、シュートまで結び付ける形を二度披露しました。一度目は39分の原口から香川、二度目は47分の香川から小林悠へのパスでした。

無失点に抑えた守備面は、全体的な切り替えの速さもさることながら、吉田、森重真人のCBが安定感を見せ、原口も序盤から積極的に貢献していました。

この勝利でグループE首位をキープした日本は、勝ち点1差で追いかけてきているシリアとの直接対決に挑むこととなります。最悪、引き分けでも順位が変わらない優位な状況です。