残念ながら予選敗退が決まった日本は、宮間あや、大儀見優季をスタメンから外し、比較的フレッシュな編成でベトナムとの一戦に臨みました。

なでしこはここまで未勝利、無得点のベトナム相手に攻め立てますが、なかなかゴールを割れない苦しい展開に陥ります。特にブロックの固い中央からの崩しに固執するあまり、スムーズにボールが回りません。

そんな中でチャンスになったのはセットプレーでした。前半12分、CKのセカンドボールを拾った上尾野辺めぐみがクロスを入れ、田中明日菜が冷静に落とし、最後は岩渕真奈がシュート。これは惜しくもポストに当たります。

21分にはショートコーナーで中島依美がゴール前にボールを入れ、田中がヘッド。ここはダン・ティ・キュウ・チンに阻まれ、こぼれ球を高瀬愛実が狙うも枠を外れてしまいました。

直後、日本は選手の配置換えを行います。上尾野辺をボランチから左SBに、有吉佐織を左SBから右SBに、そして中島を右SBからボランチにコンバートします。

この変更が先制点という形で実ります。39分、上尾野辺がボールを奪ってすばやく縦に展開。中島が前線に抜け出してフリーの状態になります。そして少し体をひねりながらグラウンダーのクロスを入れると、岩渕がそれに合わせて得点を奪いました。

ところが2分後、岩清水梓がグエン・ティ・ホアを倒したとしてPKの判定が下ります。かなり厳しいジャッジでしたが、些細な接触をことごとくファウルにしていたリタ・ガニ主審だっただけに、もう少し注意深い対応が必要だったかもしれません。このPKをフィン・ヌに決められ、ベトナムに大会初得点を与えてしまいます。

それでも45分に大野忍がゴールを決め、辛くもリードした状態で前半を終えることができました。

後半も貪欲に攻めるなでしこジャパンでしたが、決定機を生かしきれません。後半8分、中島が右サイドを突破してクロスを上げ、フリーの岩渕が頭で合わせますが、クロスバーを越えていきます。10分の中島のミドルシュートはクロスバーを直撃しました。

そこで佐々木則夫監督は、高瀬、岩渕に代えて、大儀見と横山久美を22分に同時投入します。

13分後、大儀見のクロスをフリーの川澄奈穂美がヘディングで決めてリードを広げるのに成功すると、38分にはボランチの位置から広範囲に動いていた中島のシュートが、チュオン・ティ・キュウに当たって4点目が決まります。

41分、中島に代わって宮間が入り、とどめを刺しに行きます。45分、大儀見からのマイナスのボールを宮間がシュート。GKがファンブルしたところを横山が詰めて、5対1。さらに48分、宮間と川澄で中盤を崩して、最後は大儀見のボレーシュートが決まって6対1にまで点差を広げました。

終わってみれば大量得点での圧勝となりましたが、前半15分に上尾野辺のボールコントロールミスからカウンターを食らう場面もあり、申し分のない勝利とは言いきれない、ややもどかしさの残る内容ではありました。

ただ、リオへの道が閉ざされた中でも気持ちを切らさず、積極的な姿勢を見せたことは今後に繋がるものだったと言えるでしょう。