キックオフからしばらくは、シュートに持ち込まれることはほとんどなかったものの、オーストラリアに中央でプレスを簡単にかいくぐられて突かれてしまう嫌な展開でした。

前半16分に川澄奈穂美がシュートを打ち、日本はここから少しずつペースを取り戻します。21分には鮫島彩がクレア・ポルキホーンをかわして突破。フリーの阪口夢穂に低いクロスを入れると、阪口は相手が寄せきる前にシュートを放ちました。ここはリディア・ウィリアムズに防がれますが、いい形ができました。

こうして流れをつかんだかに見えた最中、日本は先制を許してしまいました。25分、なでしこらしいシュートブロックをした後、大野忍のヘディングでのクリアをポルキホーンに拾われ、ボールはカトリーナ・ゴリーに渡ります。ゴリーがすばやくクロスを上げると、中央にいたリサ・デ・バナが頭で合わせてゴールネットを揺さぶりました。

早い段階で追い付いておきたいところでしたが、攻撃はやや停滞気味になりました。すると佐々木則夫監督は早くも40分に大野を下げて、横山久美を送り込みます。 

さてここから、という状況になった中、思わぬアクシデントが起こります。阪口の中島依美へのパスがカリナ・ビトゥラノ主審に当たり、オーストラリアのカウンターが発動することになってしまったのです。ボールを持ったデ・バナはダイアゴナルに走ってきたミッチェル・ヘイマンにスルーパスを出し、ヘイマンは山根恵里奈をかわしてフィニッシュ。難なく2点目を奪ってしまいました。

それでも47分に反撃ののろしを上げます。中島がファーサイドの川澄にパスを送り、川澄は前を走る有吉佐織にボールを供給。有吉は冷静にマイナスのクロスを入れ、阪口がそれに合わせてシュート。最後は大儀見優季がコースを変えて1点を返します。

後半は勢いを持って日本が果敢にゴールを狙っていきます。後半4分には阪口、12分、13分には中島、そして17分には宮間あやがシュートを放ちました。

しかしこれ以降はシュートまで行けない展開が続き、逆に33分に痛恨のゴールを喫します。エミリー・バン・エグモンドがターンして中島をいなすと、ファーサイドにクロスを上げます。そこには川澄のマークを外してフリーになったゴリーがいました。そのヘディングはポストを叩いてゴールに吸い込まれます。

追い込まれたなでしこは、鮫島と川澄を下げて、岩渕真奈、川村優理を同時にピッチに送り込み、2点を奪いにいきました。しかしオーストラリアの集中した守備は最後まで切れず、日本はペナルティエリア内でなかなかシュートを打たせてもらえないまま、1対3で初戦を落としてしまいました。

6チーム中上位2チームにしかリオ五輪への切符がないという厳しい予選では、ダメージの大きい1敗です。また、単なる負けではなく、得点シーン以外ではなでしこらしい形がほとんどつくれなかった90分だっただけに、今後に不安の残る試合となりました。