前半は芝の悪さに苦しみ、またコンディションが悪かったのもあったのか、サイドからしきりにクロスを上げるものの、流れの中からは相手を脅かすほどの決定機をつくれずにいました。

チャンスらしいチャンスといえば、前半27分のペナルティエリアわずかに外からのFK。香川真司が素早く始め、酒井高徳の折り返しに合わせた原口元気のシュートがブロックされたこぼれ球を、本田圭佑が生かしてシュートを打った場面くらいでした。直後、シリアのGKイブラヒム・アルマは足をつっていました。時間帯を考えると、悪い流れになりつつあるのを止めたかったのかもしれません。

32分にアルマが再びダウンした後、シリアにチャンスが生まれます。35分、原口のバックパスをマフムド・アルマワスがカットして、アブドゥルラザク・アル・フセインにシュートまで持っていかれました。41分にもエリア内で浮き球のボールをつながれてオマル・フリビンにシュートを打たれます。ここは西川周作がコースを消しに飛び出して、ボールは枠を外れました。

決していい内容とは言えない45分を過ごした日本は、ハーフタイムを挟んで修正に成功し、盛り返します。まずはピッチに慣れたのもあるのかボール回しがスムーズになり、主導権を握りだしました。

すると後半9分、長谷部誠の縦へのロングパスを受けに走った岡崎慎司がアーマド・アル・サリフに倒されPKを獲得します。短いボールを多用し始めた中では、効果的な攻撃となりました。これを本田がきっちり決めて先制します。

以降は香川、本田を中心に攻め込み、ゴール前に進入する回数を増やしていきました。そんな中でヴァイッド・ハリルホジッチ監督は原口を下げて、宇佐美貴史を投入しました。宇佐美はカウンター阻止に奔走するなど、守備面でも貢献してチームを助けます。

25分の岡崎の追加点は宇佐美も絡んだものでした。本田のFKを受けた宇佐美がファーサイドにパスを送り、それを受けた香川が見事な突破でアラー・アル・シュブリをかわしてボックスの中に入り込み、最後は岡崎が押し込みました。香川の持ち味であるゴール前での突破力が生き、岡崎のDFを巧みに外す動きが出た場面でした。

終盤に入るとシリアがギアを再び上げて果敢に攻め、守備では日本以上に球際の激しさを見せますが、宇佐美がとどめを刺します。43分、香川に代わって入った清武弘嗣が最終ラインの背後を突いてボールを出すと、本田がヒールで落とし、それをフリーの宇佐美がゴールに流し込みました。タイトなスケジュールが続く中、所属クラブではやや精彩を欠いていましたが、ここではしっかり結果を出しました。

最後まで攻撃の手を緩めなかった日本は、3対0で試合を終わらせます。日本が予選を戦わない13日にシリアが同じスタジアムでアフガニスタンと戦うため、再び逆転される可能性はありますが、とりあえずは目下のライバルを倒してグループEの首位に立つことができました。