宇佐美貴史を最前線に上げてパトリックと組ませ、遠藤保仁をトップ下に置いた4-3-1-2で臨んだガンバでしたが、いきなり出ばなをくじかれます。前半2分、川崎得意のパス回しに翻弄されて、ほとんどボールを触れないまま最終的には大久保嘉人にゴールを許してしまいました。

先制した川崎は攻撃のテンポがいいだけでなく、守備時のブロックも密集していて固かったため、しばらくはガンバが攻めあぐねる時間が続きます。

それでも42分に遠藤のクロスに対し新井章太が捕球ミスを犯し、それをパトリックが押し込んで同点に追い付きます。新井のミスは、FKの流れで残っていた岩下敬輔の飛び込みも影響しました。

このまま折り返したかったところでしたが、48分に中村憲剛の強烈なミドルシュートが決まり、勝ち越しを許してしまいます。ボールに対して軽く足を出して止めようとした選手もいたものの、シュートへのアプローチは甘かったと言わざるを得ません。

さらに後半10分、中野嘉大にドリブルからプロ初ゴールを決められ、点差を2点に広げられます。エリア内に進入した中野には3人、4人と囲い込みをしましたが、そばでフリーだった大久保の存在も気になったのか、阻止できませんでした。

苦しくなったガンバは、オ・ジェソクを下げて倉田秋を投入。今野泰幸を左SBにコンバートしました。この交代が奏功したのはパトリックがCKを頭で合わせてゴールを決めてから5分後の26分でした。米倉恒貴がフリーの状態で上げたクロスを、ファーサイドにいた倉田がダイレクトで合わせます。柏戦の先制点を彷彿させるような攻撃で、再び試合を振り出しに戻したのです。

ただ、タフな広州遠征を終えたばかりの前年王者の疲れの色は濃く、あと一歩、足が出ない場面が多くなり、攻守両面において迫力を欠いていきました。そして大久保にPKを決められ、さらに今野の頭上を越えたパスを受けた大久保のアシストで、エウシーニョにゴールを許した段階で勝負は決まりました。

ダメージはこの試合だけでは済みません。パトリックと倉田が警告を受け、これまた大事な次節の浦和レッズとの一戦に出られなくなってしまったのです。まだ希望は残されていますが、4冠に向けての道のりがより一層険しくなってきました。