注目の上位対決は、最後まで守り切ったFC東京が勝利を収めました。

前半1分、2トップの一角に入った東慶悟のパスを受けた米本拓司がオープニングシュートを放ったのを皮切りに、広島の固い守備を前に、東京はミドルレンジからも積極的にシュートを打つ姿勢を見せました。

25分にはペナルティエリア内で絶好機をつくります。塩谷司を振り切った東の右足アウトサイドのパスを、橋本拳人がターンしながらシュートを打ったのです。ただ、ボールは惜しくも枠を外れてしまいました。

一方の守備ではトップ下の河野広貴が広島の攻撃の起点となる青山敏弘を見る形をとり、その後方の中盤3枚は、広島の2シャドーとスペースをケアする役割を担いました。そしてゴール前は森重真人を中心とした安定した守備で決定機をつくらせません。

互いに中央の守りは固く、隙のない緊迫した攻防が45分続き、スコアレスでハーフタイムを迎えました。

後半になると東京は相手の攻めを自陣で構えて受けるのではなく、ビルドアップの余裕を与えないよう前線からプレスをかけるようになりました。そのため河野が高い位置でボールを奪えるシーンも出てきました。

ただ主導権を握るほど劇的な変化をもたらすほどではなく、ミハエル・ミキッチを中心とした広島の攻撃には手を焼いていました。

しかし後半25分、東京が先制します。太田宏介の山なりのクロスを前田遼一が落とそうとしたところ、水本裕貴が競り勝つもボールは橋本の足元に落ち、橋本がシュートを放ちます。これがうまくヒットしなかったのですが、ボールの軌道上にいた河野が膝でコースを大きく変えるとゴールに吸い込まれていきました。

以降は1点が欲しい広島が圧力をかけてきました。39分には途中出場の山岸智のクロスをドウグラスが頭で合わせますが、これは競り合いの中での高橋秀人へのファウルとみなされます。

さらに42分、塩谷がミドルシュートを打ってきましたが、ブラダ・アブラモフがセーブして回避。こぼれ球を浅野拓磨が豪快に蹴るも、サイドネットに飛んで救われます。

守勢に回り厳しくなる中、橋本が足をつって倒れると、マッシモ・フィッカデンティ監督は吉本一謙をピッチに送り込み、CBの間にポジションを取らせて5バックを敷きました。この形で5分あったアディショナルタイムを凌ぎ、1対0で逃げ切ります。

見事なマネジメントで勝った東京はこれで年間3位をキープ。2ndステージの順位も浦和レッズをかわして3位に浮上しました。また直接対決を制したことで、年間、2ndステージとも広島との勝ち点差を縮めることに成功しました。