特筆すべきプレーのないまま序盤は時間が経過していましたが、フランシスコ・サンダサが右サイドで倒されて得たFKから先制点が生まれました。前半9分、太田宏介の鋭いFKを森重真人が頭で合わせ、ゴールネットを揺らしたのです。

続いて23分、富田晋伍からボールを奪った野澤英之が前田遼一にパスを送ると、前田は鎌田次郎を強引に抜いてフィニッシュ。34分にも前田がセンターサークルで鎌田のパスをカットしてドリブルをスタート。並走するサンダサを見る余裕を持ちながらゴールへ向かい、戻ってきた鎌田をいなし、体を投げ出した六反勇治の上を越すシュートを冷静に決めました。

前半だけで3失点を許した仙台は、攻めあぐねるシーンが多くて、フィニッシュへの意識も低く、東京が最終ラインでゆっくりボールを回し続けても相手を慌てさせるようなプレスをかけることはなく、好守において覇気のない45分間でした。

さすがにそれではまずいということで、奥埜博亮と二見宏志を同時投入した後半は、激しさを増して積極的なプレーをするようになりました。そして、この日は普段にくらべて明らかに動きが少ない太田のサイドを狙って仕掛けていきます。

すると後半23分、13本のパスを繋ぎ、東京の中盤とDFの間で受けた金久保順が、ペナルティアーク付近までボールを持ち込んでシュート。権田修一も反応しましたが、シュートスピードが速く、間に合いませんでした。

スコアはこのまま動かず、後半は東京にゴールが生まれませんでした。とはいえ決定機がなかったわけではありません。14分には自陣でボールを拾った徳永悠平が、米本拓司、石川直宏の二人とワンツーを決めて独走。ペナルティエリアまで運びましたが、シュートは六反に防がれてしまいました。

ほかにも37分にはカウンターを仕掛け、橋本拳人のスルーパスを猛ダッシュして抜け出した石川がダイレクトで合わせるも、ボールはサイドネットをかすめていきました。

これらの絶好機を生かせていれば言うことなしですが、とにもかくにも確実に勝ち点3を獲得。年間順位は3位で中断期間を迎えることとなりました。