序盤から優勢に試合を進めた東京でしたが、オウンゴールに泣く結果となりました。

前半は太田宏介のクロスに米本拓司や武藤嘉紀が飛び込むもゴールには至りません。22分の太田のFKも森重真人がフリーで折り返しますが、楢崎正剛に難なくキャッチされました。

対する名古屋は全体の重心が低く、ボール回しをすれども東京の守備陣がヒヤリとするような危険なパスを出せなかったため、相手を脅かすことができません。

印象としては前半は見せ場の少ない45分でした。

ハーフタイムが明け、後半の立ち上がりは東京がさらに名古屋ゴールに襲い掛かります。しかし、3分の武藤のミドルシュートは楢崎にセーブされ、4分には米本のクロスに河野広貴が頭を合わせるもミートしきれず、5分の太田のクロスに合わせに行った前田遼一のプレーは、田中マルクス闘莉王へのファウルをとられてしまいました。

とはいえ、少しずつホームチームがゴールに近づいているかに見えた試合でしたが、均衡を破ったのは名古屋でした。

28分、自陣深い位置からドリブルをスタートした矢田旭が、小屋松知哉に絶妙なスルーパスを通して預けると、小屋松がダイレクトで低いクロスを上げます。最終ラインとGKの間に走り込んでいた川又堅碁に合わせたようなボールでしたが、その前でスライディングした森重の左足に当たり、そのままゴールを割ってしまいました。なんとも痛い失点です。

直後に三田啓貴、さらには運動量の落ちた河野に代えて林容平、そして新加入のラサッド・ハッセン・ヌイウィと前線の選手をマッシモ・フィッカデンティ監督は送り込みますが、際どいフィニッシュには至りません。41分の太田の浮き球のパスを受けた三田のクロスも、体を投げ出した林には届きませんでした。

結果、ダニルソン・コルドバが負傷離脱し、交代で入った磯村亮太はイエローカード2枚で退場するという災難続きの名古屋が逃げ切りに成功。逆に東京はリーグ戦3連敗を喫することとなりました。