パスサッカーを標榜する川崎が自陣で引いた甲府を圧倒し、3対0の完封勝利を収めました。

前半から焦れずに我慢強くテンポのいいパス回しをして、甲府ディフェンスの穴を探っていきますが、バイタルエリアから先を打開する手立てがなかなか見つからず、ミドルシュートが多くなりました。11分には大久保嘉人、20分にはレナト、23分には中村憲剛がペナルティエリア外からシュートを打ちますが、決まりません。

それでも35分頃から次第に甲府の足が止まり始め、ボールウォッチャーになりかけると、38分に待望の瞬間が訪れます。右サイドでボールを回し、中央の中村にボールが渡ると、鋭い縦パスを送ります。ここで小林悠が稲垣祥に倒されてしまいます。レフェリーの判断をあおごうと、甲府の選手が一瞬止まる中、走り続けた中村は最前線にいた大久保にパスを供給します。大久保は左足でトラップし、すぐさま右足を振り抜きます。ボールはポストを直撃し、ゴールネットに吸い込まれていきました。

後半に入ると前半しきりに打っていたミドルシュートをあまり打たなくなり、あくまでもパスで崩そうとします。そして14分、小林がプレスをかけて阿部祥平のパスミスを誘発させると、大島僚太がこのボールを奪います。そして大久保、中村と繋いで、最後はレナトがゴールエリアの角からシュートを放ちます。最後は畑尾大翔に当たり、コースが変わりましたが、記録はレナトのゴールとなりました。

その後も中村、レナト、大久保を中心に甲府ゴールを脅かします。33分にはレナトのスルーパスに大久保が反応してドリブルからシュートを放ちますが、ここは荻晃太に止められてしまいました。

とどめを刺したのはアディショナルタイムに入った47分。中村が中盤で甲府ディフェンスの間を通したパスをレナトに送ると、レナトは津田琢磨をかわして右足でゴールを奪いました。

大久保のJ1通算得点は三浦知良の139点を超えられませんでしたが、この快勝で川崎は暫定2位に浮上しました。一方の甲府はプレスが単発で、ファウルで止められることもできず、川崎にいいようにやられてしまい、失点を重ねてしまって6敗目を喫しました。