前半はインテルがやや攻めあぐね、カウンター狙いで動きを止めずにハードワークをし続けるサンプドリアといった構図でした。そんな中でも互いにシュートを打ち合う、試合終盤のようなオープンな展開になっていきます。ただし、ほとんどが枠外シュートで見せ場は少なく、唯一枠をとらえたのは19分のエデルのシュートでした。ここはサミル・ハンダノビッチがセーブします。

後半に入ると、インテルが意欲的に攻勢に出ます。1分にはCKのセカンドボールをフレディ・グアリンが拾って左サイドにいたマウロ・イカルディに預けると、イカルディがシュートを放ちます。そのシュートは惜しくもクロスバーに阻まれましたが、こぼれ球をジェルダン・シャキリが収めてゴールを狙いました。これはエミリアーノ・ビビアーノがキャッチします。

インテルは攻守の切り替え速く、果敢にシュートを打っていきます。4分にグアリンのミドル、10分にシャキリの右足、12分にはグアリンのクロスにイカルディがヘッドとサンプドリアゴールを脅かし続けました。

しかし19分、カウンターを仕掛けたロベルト・ソリアーノがダニーロ・ダンブロージオに倒され、サンプドリアがFKのチャンスを得ます。このFKでサミュエル・エトーがボールを転がし、アンジェロ・パロンボが止めたボールをエデルが豪快に蹴りました。ボールは鋭くゴール右のポスト内側を叩き、逆サイドネットに吸い込まれました。

先制したサンプドリアは強固なブロックを形成。インテルにつけ入るスキを与えません。特に中央が固く、インテルはパスの出しどころが見つからず、サイドからのクロスに活路を見出そうとします。それが逆に単調な攻撃になってしまい、クロスの精度も低く、なかなかチャンスが生まれません。48分にグアリンのクロスが流れて、惜しい場面があったくらいです。

結果、サンプドリアが逃げ切って、1対0で勝利します。マッシモ・フェレーロ会長もご機嫌な夜になりました。