ともにヨーロッパリーグ(EL)のラウンド16を控えた中での試合は、後半半ばすぎのようなオープンな展開で、互いに攻め込む序盤になりました。それでも次第にホームのナポリが守備に軸足を置きつつ、スピーディーで正確なカウンターを仕掛けて主導権を握りだします。そうした中でゴンサロ・イグアインがたびたびインテルゴールを脅かす前半となりました。

スコアレスで折り返した後半に試合は動きます。

6分、ナポリは自陣でジェルダン・シャキリからボールを奪うと右サイドに展開。ホセ・カジェホンがドリブルで持ち上がり、オーバーラップしてきたエンリケに渡すと、そこから正確なクロスが送られます。それをインテルCBの間に入ったマレク・ハムシクが頭をひねって先制しました。

その12分後には、ガリー・メデルのパスをセンターサークル付近でドリース・メルテンスがカット。左に流れたハムシクがふわりとしたボールを受け、中央にいたイグアインに送ります。ナポリのエースはファーストタッチでフアンを外し、美しく豪快なシュートを叩き込みました。

ところが27分、ナポリゴール前でスクランブルとなったところ、ボールがフリーのロドリゴ・パラシオのもとにこぼれ、低い弾道のシュートを放ちフィニッシュ。インテルが1点差に詰め寄ります。

ラファエル・ベニテス監督は、失点直後にメルテンス、35分にハムシクを下げてフレッシュな選手を投入しますが、試合は意気上がるインテルのペースに変わります。

41分、インテルが相手バイタルエリアで細かくパスを繋ぎ、フレディ・グアリンのスルーパスがエリア内に走り込んだパラシオに通りそうなところで、エンリケがファウルを犯します。PKです。エンリケは2枚目のイエローカードで退場になります。

これをマウロ・イカルディがパネンカで決めて、試合は振り出しに戻りました。

以降は大きな見せ場なく、2対2のままタイムアップ。いずれもすばらしい4点が生まれたゲームでしたが、上位をキープしたいナポリにとっては、悔しい結果となりました。