ハーフタイムの第3回マスコット総選挙上位発表で、5位のベガッ太が1位に輝いたサンチェを手荒く祝福しつつカメラの前に立って目立つ――。

Jリーグ開幕前、さらにはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の第1節と第2節の間という厳しく難しい時期の試合だったため、そんなシーンが中継のハイライトになるかと危惧した試合でしたが、後半はガンバ大阪に2ゴールが生まれ、いろいろな意味で大いに盛り上がりました。

本当の意味で試合の幕が上がったのは、後半9分、明神智和のボレーからでした。藤春廣輝の左からのクロスをワンバウンドで当てて枠をとらえたシュートで、惜しくもGKの西川周作にはじかれました。

そこから両者ともゴールに向かう姿勢が強くなり、おもしろみを増していきます。

先制したのはガンバ。後半23分、遠藤保仁のCKからパトリックが競り勝ち、流れてきたボールを宇佐美貴史が合わせてゲットしました。

その後は浦和レッズの猛攻を受けますが、前半同様に受けて立ったガンバはこれを凌ぎきります。

苦しい時間が続く中、最後はアディショナルタイムにパトリックのゴリゴリドリブルからのゴールで追加点を奪いました。パトリックは思わずユニフォームを脱いで、ちょっと変顔をしながらマリオ・バロテッリのような筋肉アピール。当然イエローカードをもらいました。

終わってみれば、無理をして激しく攻め立てず、守備から入ったガンバが試合巧者ぶりを見せつけた90分でした。これからACLのため、韓国に遠征しなければならない中、省エネで戦い抜いたという印象です。