22インチのフットボール

備忘録を兼ねて試合を振り返ります

2024年10月

1点ビハインドの68分、鬼木達監督は4人同時交代を決行。中盤センターを当初からプレーする脇坂泰斗、山本悠樹に任せ、新たにサイドに遠野大弥、山内日向汰、前線に家長昭博、小林悠を配します。

この交代策が実って、勝ち点1を獲得しました。

立ち上がりは休養十分なガンバペースで進みます。デザインされたコーナーキックで宇佐美貴史がシュートを放ち、7分にはウェルトンがゴールを決めました。

スケジュール的に厳しい川崎は、機敏な相手に苦しめられますが、ホームチームとして徐々に攻撃の形をつくりだします。

ただ、ガンバは福岡将太、中谷進之介を中心とした真ん中の守備が固く、前半の川崎は決定機をつくれません。

メンバーを代えずに臨んだ後半。脇坂と山本による変化をつけたフリーキックで、ようやく最初の決定機をつくります。

山本の上げたボールをエリソンが落とし、山田新がそれに突っ込みます。至近距離に詰めていた一森純に止められはしたものの、可能性を感じる攻めでした。

この流れを加速させるべく投入されたのが、前述の4人です。

81分、この試合で多用していた後方からのロングボールが得点に結び付きました。丸山祐市の蹴ったボールを家長が落とし、左に流れた遠野がポケットから折り返すと、小林が福岡に競り勝って頭で叩き込みました。

感情を爆発させるゴールセレブレーションをすることなく、背番号11はボールを抱えてセンターサークルに向かいます。

鬼木監督が今シーズンでの退任を発表した直後のゲームだけに、同点で終わらせずに勝ちたい試合でした。攻撃に特化した川崎は、引き続き攻めます。

林大地らの3枚代えを行ったガンバ相手に怯まず戦ったものの、6分あったアディショナルタイムでも肝心の決勝点は生まれないまま、タイムアップとなりました。

先日のルヴァンカップ敗退のショックも、勝って払拭したいところでしたが、ともあれ黒星だけは回避しました。


早々に先制点を献上したものの、立ち上がりから状態のよかった川崎が鮮やかな逆転勝ちを収めた90分でした。

川崎は三浦颯太と脇坂泰斗によるデザインされたフリーキックで相手を脅かすなど、出足は上々でした。

それだけにロングボールを主体とした町田に、13分で試合を動かされたのは誤算でした。中島裕希の力強い一撃によるゴールです。

しかし、失点で簡単に怯まないのが、今の川崎です。28分に自陣右サイドのスローインを起点に山本悠樹が展開。マルシーニョのアシストを受けて、上がってきた三浦がゴールに突き刺しました。

その10分後には谷晃生のミスキックを脇坂が逃さず山田新につなぐと、山田は冷静なループショットを決めてみせます。ボールは望月ヘンリー海輝の頭上を超えてゴールに吸い込まれました。

後半、町田が頭から前線2枚を変えてきた矢先にエリソンがPKを獲得。これを自ら沈めてリードを広げます。

スコアの上で優位に立った川崎は、相手コーナーキックからカウンターを発動させて、怒涛の攻撃を見せます。この得点に対する貪欲さはタイムアップまで切れません。

とどめは三浦の折り返しにマルシーニョが合わせて1-4。勝利を決定付けました。

代わって入った遠野大弥、家長昭博、そして小林悠もチームの流れに沿ったプレーで、5点目を狙いにいきます。河原創のクロスは惜しくも遠野に合いませんでしたが、川崎は執拗に町田ゴールに向かっていきました。

高井幸大が逆転直後に負傷交代したのが非常に気がかりではありますが、チームとして充実した状態にあるのは間違いありません。

今年取れる唯一のタイトル、ルヴァンカップ制覇に向けても弾みとなる連勝です。




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