22インチのフットボール

備忘録を兼ねて試合を振り返ります

2022年05月

AFCチャンピオンズリーグを終えて初のホームゲームは、2-0の完封勝ちに終わりました。

多少、前線からハイプレスを行ってくるものの、基本的には4-4-2のブロックで構える福岡に対し、川崎は最終ラインの背後を狙うところからスタート。次第に谷口彰悟からの縦に差し込むパスを起点に攻めだし、山根視来、脇坂泰斗、家長昭博が右サイドで絡みながらの攻撃が中心となります。

やがて中央へとシフトしますが、ペナルティボックス近辺までボールを運べるものの、そこからフィニッシュに至らない時間が続きました。主導権を握っているようで、最後のところでは福岡に余裕を与えて守られていました。

ファーストシュートは家長がフアンマ・デルガドを相手にボールをキープして得たフリーキックから生まれます。32分に脇坂のキックを谷口が頭で合わせました。

その後も佐々木旭がレアンドロ・ダミアンのパスを受けてシュートを放つなど、徐々にフィニッシュへの形ができていきました。

ただ、ボールを比較的容易に動かせているためか、カウンター対応は甘く、相手に簡単に中盤を経由されてゴール前までボールを運ばれてしまいます。幸い、チョン・ソンリョンのパスがジョルディ・クルークスに渡ってしまった場面以外は、守備陣の奮闘もあって決定機にはならず、スコアは動きません

後半、川崎は家長のスローインを起点に先制します。レアンドロ・ダミアン、山根が絡み、最後は中央で構えていた遠野大弥がフィニッシュ。均衡を破りました。

川崎はこれまで大事なゲームでスローインを起点に失点を喫するという苦い思い出があるだけに、逆にゴールを奪えたのは喜ばしいことでした。

先制から4分後、今度は脇坂の完璧なコーナーキックを車屋紳太郎が合わせて2点目。この場面で谷口が前寛之と接触しますが、ファウルにはならず得点が認められました。

得点をとれたこともあって川崎の守備は時間とともに安定し、クルークスのコーナーキックからつながれた奈良竜樹のヘッドもチョン・ソンリョンが防ぎます。

鬼木達監督は連戦のスタートながら、80分までスタメンを引っ張り、そこから選手交代を開始しました。終盤は橘田健人とジョアン・シミッチで中盤を強固にして危なげなく逃げ切りました。

清水エスパルス戦のように時間とともに運動量が落ちて失速することもなく、川崎は盤石の勝利を収めて続くアウェイ2連戦に臨みます。


過酷なスケジュールでのAFCチャンピオンズリーグが日本勢唯一の敗退に終わり、コンディション的にもメンタル的にも厳しい状況で迎えたゲームですが、確実に勝ち点3を取りました。

川崎はまだ体が動ける立ち上がりから攻守にわたって積極的に戦いました。開始直後のレアンドロ・ダミアンのプレスにも普段以上の勢いがあり、家長昭博、マルシーニョも機を見て相手を追い回します。

一方、清水はハイプレスをかけてこないため、最終ラインのボール回しにはさほど規制がかからず、順調に動かすことができました。車屋紳太郎の配球も冴え渡り、効果的なパスが繰り出されます。ボールが転がりやすいピッチコンディションも助けとなりました。

いい流れで試合を進める中で14分にゴールが生まれました。権田修一のゴールキックを佐々木旭が競り勝って遠野大弥に渡します。遠野はレアンドロ・ダミアンにパスを出し、背番号9は体を投げ出すようにして胸で落とすと、それを脇坂泰斗が受けます。

脇坂はボックスの中の家長に預け、自らもゴール前へ。家長が相手を背負いながらキープしたボールを再び受け取りフィニッシュ。ニアサイドに豪快に突き刺しました。

リードしたことで余裕ができ、優位に試合を進めます。32分、脇坂がボックス手前で動きを止め、左サイドから走り込んでいたマルシーニョに完璧なパスを届けました。マルシーニョのダイビングヘッドが決まって2点差とします。

その後、41分の中央を強引に破られてのチアゴ・サンタナの強烈なミドルシュートはポストに救われ、0-2のままハーフタイムを迎えました。

後半は序盤ほどのインテンシティは発揮できなくなり、残り30分を切ったところからジョアン・シミッチと知念慶の同時投入を皮切りに選手交代で逃げ切りを図ります。

以前はノルマとさえ言われた、とどめを刺す3点目こそ奪えませんでしたが、鬼木達監督は交代枠をフルに使い切り、前線の選手を総入れ替えして、プレー強度を可能な限り保ちました。

押される展開となった川崎にとってはしばしば山原怜音のクロスが脅威になったものの、最後のところで合わずに事なきを得ます。

リーグ戦に再び参戦した最初の試合をクリーンシートで勝ち切り、16人のプレーヤーで乗り切りました。次節からの連戦に向けて弾みとなる大きな一勝です。


ベスト16入りへのわずかな可能性に望みをかけて川崎は戦いました。幸い、同時刻キックオフのジョホール・ダルル・タクジムと蔚山現代の試合は早々に1-1になってからスコアが動いていませんでした。

川崎はチャナティップ・ソングラシンが負傷して橘田健人と交代した直後の14分、知念慶が待望の先制ゴールを奪います。知念は一度中盤に落ちてボールを触ってから再び前線に戻り、小林悠のフリックを受けて巧みにシュートまでもっていきました。

これがゴールラッシュの幕開けとはならず、広州の5-4-1のブロックを崩すことに苦労します。剥がし切れずにクロスを上げて跳ね返されるシーンも少なくなく、連動して効果的にポケットをとる機会も決して多くありません。

また、主導権は完全に川崎が握っていたとはいえ、広州は前回対戦よりも攻撃の意識を高めており、そのカウンターに肝を冷やす場面もありました。

後半は流れを変えるべく小塚和季と橘田、小林と知念のポジションをそれぞれ入れ替えましたが、スコアが動かないまま時間だけが過ぎていきます。

そこで65分、鬼木達監督は遠野大弥と宮城天を下げて、脇坂泰斗とマルシーニョをピッチに送り出しました。この交代によって攻撃のリズムに変化が生まれ、密集の中で決定機をつくるものの、ジャン・ジハオの好判断に阻まれて追加点が奪えません。

逆に終盤、広州のフリーキックの流れでチェン・シーリンの強烈なロングシュートがチョン・ソンリョンを襲います。ここは川崎の守護神がこぼさずに押さえて事なきを得ました。

ピンチの直後に川崎は谷口彰悟と家長昭博がピッチに入り、試合を締めにかかります。無理に攻めるのではなく、1点のリードを守るためにできるだけ相手陣内でボールをキープする方針に変更します。

圧倒するゲームにはなりませんでしたが、最低限の結果を残すことには成功しました。ただ、ジョホールが後半アディショナルタイムに劇的な決勝点を奪ったため、川崎はグループ2位でフィニッシュとなります。その後、他グループの結果によって敗退が決まりました。

今シーズンのアジアでの戦いは早くも終わってしまいました。三つ巴の争いとなった中で勝ち点を伸ばし切れなかったこと、特にベストな陣容で臨んだ3戦目のジョホール相手のスコアレスドローが大きく響きました。


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