今年初めてのホームでのフレンドリーマッチは、悔しさばかりが残った女子ワールドカップの敗戦をふまえて、なでしこジャパンができたこと、できることを再確認する90分になりました。

前半は後方に重心を置く3-5-2で来たカナダの攻略に苦しみ、ミドルシュートが多くなりましたが、それでも前半6分、アシュリー・ローレンスが上がって生まれたスペースに走った中島依美にボールが渡り、GKとDFの間を狙ったグラウンダーのラストパスに岩渕真奈が合わせて先制することはできました。

後半はカナダが4バックに変更。最終ラインの選手間に開きが生じたことで、中央の攻略が前半にくらべて容易になりました。

また、三浦成美の負傷によって前半終了間際から籾木結花がピッチに入った際に、トップにいた岩渕を左サイドハーフに、そのポジションにいた長谷川唯をトップ下に据える形に変更していた日本は、飛び出す動きに秀でた長谷川がよりゴールに近い位置でプレー可能となり、そのことによっても攻勢を強められました。

実際、2点目、3点目はともに岩渕、長谷川の連携によってもたらされました。そしてアディショナルタイムのとどめは、試合中数回試みてはうまくいかなかったカウンターからの得点となりました。

試合を優位に進められたことで、代表デビューとなった高橋はなをはじめ、途中投入された選手たちも臆することなくプレーできていました。

たびたびフォーメーションを変えてきたカナダの攻撃はそれほど脅威にはならなかったため、ピンチは数えるほどしかなく、なでしこらしく自陣ペナルティエリアで人数をかけ、身を投げ出して防いだシーンは前後半各1回あっただけでした。

そうした中、相手が2トップでセンターハーフへのパスコースを消してきたときのビルドアップで、サイドバックが高い位置をとったまま誰も2センターバックのフォローに加わらなかった点など気になるポイントもありました。

加えてこの日のカナダよりも馬力と圧力をかけて、激しく襲ってくるチームに対してどこまで耐え忍ぶことができるかは疑問であり、4対0に終わったとはいえ、東京五輪での金メダルが見えるほど力の差を見せつけることはできていません。

まだまだ解消すべき課題の多い日本ではありますが、ひとまずいいリスタートを切ったことは間違いありません。