好守の様々な局面に応じて互いにシステムを変化させ、ともに強烈なカウンターを武器として持ちつつ相手を破壊しようと全力を尽くす前半が終わったとき、この濃密でハイレベルな攻防はいったいどこまで続くのかと期待させましたが、後半6分にサミュエル・ウムティティの先制弾が決まると状況は変わり、フランスが守備を固めて逃げ切る形となりました。
ベルギーがブラジル戦とはまた少し違った形の可変式システムを採用したのに対抗し、フランスも準々決勝は出場停止だったため休養十分のブレーズ・マテュイディが左サイドと中央を行き来して4-4-2(4-2-3-1)と4-3-3を併用したシステムで挑みます。
立ち上がりはベルギーがフランスゴールに迫る機会が多く、前半21分にはケビン・デ・ブライネのクロスをラファエル・バランが当ててコーナーキックになると、ナセル・シャドリのキックをマルアン・フェライニが落とし、トビー・アルデルバイレルトがシュートを放ちます。しかしここはウーゴ・ロリスがセーブしました。
前半30分を過ぎたあたりからは逆にアントワーヌ・グリーズマンが攻撃に絡む場面が増えます。前半33分、前半37分には自らゴールを狙い、前半34分にはキリアン・エムバペにパスを出し、背番号10がクロスを入れてオリビエ・ジルーがシュートを放つ形ができました。
勢いの増したフランスは前半39分、エムバペのスルーパスに反応したバンジャマン・パバールがシュート。これはティボー・クルトワが防ぎます。
この流れを途切れさせることなく後半に突入したレ・ブルー。後半6分にジルーのシュートがバンサン・コンパニに当たって得たコーナーキックを生かします。グリーズマンの蹴ったボールにウムティティが頭で合わせ、待望のゴールを奪いました。
さらに5分後にはカウンターを仕掛け、セカンドボールを最終的にはジルーが狙いましたが、この日スタメンに抜擢されたムサ・デンベレが体を張って防ぎます。
追い付かなければならないベルギーは、そのムサ・デンベレに代えてドリース・メルテンスを投入します。これにより、デ・ブライネが一列うしろに下がることとなりました。ブラジル戦同様にデ・ブライネが前線にいることで相手の脅威になっていたのですが、基本の形に戻して攻撃の枚数を増やすことをロベルト・マルティネス監督は選択しました。
リードしているフランスは、ジルーがグリーズマンより下がった位置をとったり、ポール・ポグバが最終ライン付近に立つなどチームのために選手が貢献する、規律正しいディフェンシブな戦いに切り替えてきました。
ゴール前を閉じられたため、ベルギーの攻撃はブロックの外でボールを回してサイドからクロスを入れる形が中心となってしまい、どんどん単調になっていきます。
こうして流れを引き寄せられなかったことから、マルティネス監督は後半35分、中央での高さ勝負にこだわることをやめてフェライニを下げ、ヤニック・カラスコを送り込みます。
するとディディエ・デシャン監督は後半40分にトップのジルーに代えてスティーブン・エンゾンジを投入。残り時間が少ない状況で逃げ切り態勢に入ります。
その後のフランスは相手陣内でキープする時間を増やしつつ、前がかりになったベルギーの攻撃を受けたあとにはカウンターを発動。後半48分にはエムバペのスピードを生かした逆襲を披露します。ここはコンパニが阻止してみせました。
後半51分にもポグバからのボールを受けたコランタン・トリソが追加点を奪いにいきましたが、今度はクルトワが防ぎます。これで得たコーナーキックでボールをキープして試合を終わらせました。
フランスは魅力的なサッカーに固執することなくチーム全体で現実的なサッカーを志向して、20年ぶりのワールドカップ制覇に王手をかけました。このあたりは経験のなせる業かもしれません。
ベルギーがブラジル戦とはまた少し違った形の可変式システムを採用したのに対抗し、フランスも準々決勝は出場停止だったため休養十分のブレーズ・マテュイディが左サイドと中央を行き来して4-4-2(4-2-3-1)と4-3-3を併用したシステムで挑みます。
立ち上がりはベルギーがフランスゴールに迫る機会が多く、前半21分にはケビン・デ・ブライネのクロスをラファエル・バランが当ててコーナーキックになると、ナセル・シャドリのキックをマルアン・フェライニが落とし、トビー・アルデルバイレルトがシュートを放ちます。しかしここはウーゴ・ロリスがセーブしました。
前半30分を過ぎたあたりからは逆にアントワーヌ・グリーズマンが攻撃に絡む場面が増えます。前半33分、前半37分には自らゴールを狙い、前半34分にはキリアン・エムバペにパスを出し、背番号10がクロスを入れてオリビエ・ジルーがシュートを放つ形ができました。
勢いの増したフランスは前半39分、エムバペのスルーパスに反応したバンジャマン・パバールがシュート。これはティボー・クルトワが防ぎます。
この流れを途切れさせることなく後半に突入したレ・ブルー。後半6分にジルーのシュートがバンサン・コンパニに当たって得たコーナーキックを生かします。グリーズマンの蹴ったボールにウムティティが頭で合わせ、待望のゴールを奪いました。
さらに5分後にはカウンターを仕掛け、セカンドボールを最終的にはジルーが狙いましたが、この日スタメンに抜擢されたムサ・デンベレが体を張って防ぎます。
追い付かなければならないベルギーは、そのムサ・デンベレに代えてドリース・メルテンスを投入します。これにより、デ・ブライネが一列うしろに下がることとなりました。ブラジル戦同様にデ・ブライネが前線にいることで相手の脅威になっていたのですが、基本の形に戻して攻撃の枚数を増やすことをロベルト・マルティネス監督は選択しました。
リードしているフランスは、ジルーがグリーズマンより下がった位置をとったり、ポール・ポグバが最終ライン付近に立つなどチームのために選手が貢献する、規律正しいディフェンシブな戦いに切り替えてきました。
ゴール前を閉じられたため、ベルギーの攻撃はブロックの外でボールを回してサイドからクロスを入れる形が中心となってしまい、どんどん単調になっていきます。
こうして流れを引き寄せられなかったことから、マルティネス監督は後半35分、中央での高さ勝負にこだわることをやめてフェライニを下げ、ヤニック・カラスコを送り込みます。
するとディディエ・デシャン監督は後半40分にトップのジルーに代えてスティーブン・エンゾンジを投入。残り時間が少ない状況で逃げ切り態勢に入ります。
その後のフランスは相手陣内でキープする時間を増やしつつ、前がかりになったベルギーの攻撃を受けたあとにはカウンターを発動。後半48分にはエムバペのスピードを生かした逆襲を披露します。ここはコンパニが阻止してみせました。
後半51分にもポグバからのボールを受けたコランタン・トリソが追加点を奪いにいきましたが、今度はクルトワが防ぎます。これで得たコーナーキックでボールをキープして試合を終わらせました。
フランスは魅力的なサッカーに固執することなくチーム全体で現実的なサッカーを志向して、20年ぶりのワールドカップ制覇に王手をかけました。このあたりは経験のなせる業かもしれません。