22インチのフットボール

備忘録を兼ねて試合を振り返ります

2017年03月

前半7分、小林悠が高い位置でボールを奪って、そのまま突き進んでゴールを決め、以降はしばらく川崎がボールを回して主導権を握っていました。やはり等々力の芝が合っているのだと感じさせましたが、大宮アルディージャ戦よりも改善されていたかに思われたそれも長続きはしません。

前半34分に高橋義希に鮮やかなボレーを決められ、引き分けに終わってしまった最大の要因は積極性の欠如でした。相手のバイタルエリア付近までボールを運びながら、サイドにフリーの選手がいると、そこに散らして展開する形が何度も見られました。

おそらく約束事なのでしょうが、結局、ブロックの外でボールを回すことになるので、前半のエドゥアルド・ネットの攻め上がりからシュートまでいった場面や、試合の残り時間5分を切った中での大島僚太のミドルシュートのように、もう少し中央での攻めの回数を増やしてもよかったような気がします。

また、サイドを意識するあまり、ボックスの中に選手がいない、という場面も勝ち越し点がほしい終盤に見られました。選手交代では2列目の選手の配置を頻繁に入れ替えましたが、いまひとつゴールへ向かう迫力を欠いていました。

そして枠内に飛んだシュートは、ほとんどが権田修一の正面を外すことができませんでした。小林の先制点が生まれた以外では、後半のアディショナルタイムにゴール手前でクリアされる惜しいシーンがあったくらいでした。

どうもピリッとしないまま終わってしまったホーム開幕戦ですが、勝ち点1を積み上げられたことをプラスに考えて、金曜日の柏レイソル戦に備えてほしいところです。

 

2対0の完封勝利を収めましたが、タイムアップ直後の選手達に笑顔は見られませんでした。90分を通じての戦いに納得がいかなかったのでしょう。

スペイン戦での敗戦で目が覚めたのか、序盤は積極的かつ機敏な動きで、アイスランドを圧倒しました。戦っているうちに手ごたえを感じていた中で、長谷川唯が2ゴールを奪います。

1点目は前半11分。宇津木瑠美のパスを相手の中盤と最終ラインの間で受け、迷わずゴールめがけてミドルシュートを放ちました。ボールはクドビョーグ・グンナースドティルの頭上を越えてネットに吸い込まれていきました。

4分後、今度は宇津木のミドルがクドビョーグに防がれたものの、それを拾った横山久美のラストパスを受けて押し込みました。長谷川はゴール前で動きを止めて、DFを外してフリーになっていました。

ここまではよかったのですが、以降は後方から上がってくる選手をうまく生かせず、中央に攻めが偏りがちになり、ゴール前で詰まってしまう場面が多く、逆にアイスランドにサイドからのクロスを簡単に許してしまう展開に陥りました。

後半の日本はさらに動きが悪くなり、球離れや判断の遅れが目立ってきて、鋭い攻撃は数えるほどしかありませんでした。フィニッシュまで行けたチャンスは、後半26分の田中美南のシュートがクドビョーグを襲い、横山が詰めたシーンと、後半36分に川村優理がダイナミックに上がってシュートを放ったところだけです。後半から代わって入った選手はあまり見せ場をつくれませんでした。

ただ、センターバックのシフ・アトラドティルのロングスローなども脅威でしたが、うしろの選手がバタバタすることも、自陣でのピンチにつながるつまらないミスもなく、ディフェンス面では危なげない試合運びができました。高倉麻子監督に代わってから勝利がなかったので、それも含めてまずは一歩前進といったところでしょう。

なおグループBのもう1試合はスペインがノルウェーを3対0で下し、勝ち点を6に伸ばしたため、なでしこジャパンの決勝進出は難しくなってきました。


自陣でのプレー時間が長い、苦しい試合でした。立ち上がりからプレスがかからず、中盤で3人、4人と人数をかけてもボールを奪えない展開が続き、スペインに随分と押し込まれてしまいました。そしてスペインはショートパス主体だったのが次第にロングボールを織り交ぜるようになり、日本は両サイドの背後を何度も突かれてしまいます。

一方、なでしこが攻めに回ろうとすると、相手は恐れることなくハイプレッシャーをかけてくるため、思うようにボールを前に運べません。前線でボールが収まる機会がなく、決定機をつくれないまま時間だけが刻々と流れていき、主導権は完全にスペインのものとなっていました。

それだけに集中が必要とされた試合でしたが、一瞬の隙を狙われて失点を重ねてしまいます。まずは後半11分、スローインを受けたシルビア・メセゲルにミドルシュートを打たれて先制され、後半25分には山根恵里奈のキックが自陣でオルガ・ガルシアに渡ってしまい、追加点を奪われました。最後は熊谷紗希にボールが当たってコースが変わったとはいえ、痛恨のミスでした。

日本は後半36分に相手ディフェンスラインの乱れを突いて長谷川唯がスルーパスを出すと、それを受けた横山久美が冷静に流し込んで1点差に詰め寄ります。劣勢に立たされながらも無得点に終わらなかったのは唯一の救いでした。

全体を通しては、やはりなでしこらしいひたむきさを欠いたゲームとなり、まだまだ再生への模索中とはいえ残念な結果に終わりました。今回、アメリカ、ドイツ、フランス、イングランドといった世界トップクラスのチームはシービリーブスカップという大会をアメリカで戦っていてアルガルベカップには参戦していない中で、まずは勝っておきたい初戦をなでしこジャパンは落としてしまいました。


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